自分に気づく心理学(愛蔵版) [Kindle]

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  • PHP研究所
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感想・レビュー・書評

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  • 大人になっても精神的にはまるで子供の人が少なからずいる。そんな人に関わると周りの人は振り回されて不幸になる。原因は幼少期に親の愛情を十分に受けなかった場合が多い。そして成長しても周囲や自分の子供に対しても愛情を注ぐ事が出来ず、DVや虐待となって不幸の連鎖が続いてしまう。どこかで読んだ話、「愛情は親から子供へ受け継がれ、子孫にも伝えて行くもの」まさにその事を言っている様だ。愛情は受けた分だけ人にも与えられるのだ。

  • 抽象的で、全体的に論旨が分かり難い本だった。

    本書が言わんとすることは、子供の頃親に十分甘えられなかった人、やさしさに触れられなかった人、愛情欲求が満たされなかった人は、大人になっても(満たされなかった)甘えの欲求が強く残り、その気持ちを抑圧してしまうから自己不適格感などのさまざまな精神的な歪みから依存症や神経症などに苦しむことになる、ということのようだ。

    精神的トラブルの全ての原因が(情緒的に未成熟な)親にあるかのような決めつけには、違和感を感じる部分もあったが、実際のところ当てはまる事例が多いんだろうな。

    著者が語る精神トラブルの解決策は、こうあるべきと思い込んでいる自分のイメージ(幼児期に自ら刷り込んだ立派な自分、愛される/愛されない自分、強い/弱い自分等のイメージ)を捨て、あるがままの自然体の自分を理解し、受け入れ、自分にやさしくなることだという(決して自分に批判的になってはいけない!)。

    「今のままの自分でいけないことなど決してない。今の自分でいけないことはただひとつ、自分が自分を嫌っているということだけである。」、これはいい言葉だと思った。

    面白いと思ったのは、「自分の心を他人に投影し、それを実際の他人と錯覚する」という心の性癖。特に、抑圧された感情が相手に投影されるのだという(例えば、自分を嫌う心を抑圧すると、その抑圧された心が他人に投影され、他人が自分を嫌っていると勝手に感じ込んでしまうのだという)。なので、他人に対する感情の多くは、自分の心が作り出している虚像、ということなのだ。なるほど。自分に当てはめて考えても、思い当たる節が結構あるな。

    その他、納得できた言葉を幾つかピックアップしてみる。

    「自分の周辺の人間関係が、さわやかで快適なものでないならば、まず自分の心の中の幼児性を認めることである。」

    「甘えの欲求が満たされてはじめて人は他人の自由を受け入れられる。甘えの欲求を抑圧した人は自由という名のもとに他人を束縛する。」

    「説明できない自分の感情というのは、たいてい何か基本の欲求から眼をそむけているということを、その人に告げている。」

    「ことさらに恐縮する人間はまた思いあがりやすくもある。」

    「他人に心理的に依存しなくなってはじめて、他人の好意を感じられるようになる。」

    人間関係に強いストレスを感じて悩んでいるとき等に読むと、腑に落ちることの多い良書なんだと思う。逆に、心が欲していない時に読んでも、ピタッと嵌まるところがなくて、分かりにくいと感じてしまうのかもしれない。

  • 自分を満たす決断をすることが大切だと学べる。
    自分の心の虚無感や満たされない感情を言葉に置き換えて、咀嚼きていける本。

  • オーディオブックで

  • どうしたって自分の考え方、行動、感じ方を見返してしまう。
    自分もだと思わざるを得ない。
    今までもこのような内容の本や言説に触れたことはあったが、今回初めてこれは確かに自分だと認めることができた。本書の力なのか自分が年を経たためなのか、また両方なのか分からないが、とにかく受け入れることができた。
    本書のタイトル正にその通りの内容だった。

  • 内容について批判はしないが論拠に乏しく、著者の経験や推測で書かれている印象。もっと実験結果や統計なども交えて欲しかった。

  • 自分のことだからこそ、気づいていないことが多い。自分に問い直す良い機会になった。
    著者の体験も交えて、主に親子関係の問題を取り上げている。専門用語も少なく読みやすい。
    やや子供にとっての親の影響が大きすぎるようにも感じたが、実際そうなのかもしれない。

  • この著者の本初めて読みました。
    いつも気持ちの落ち着いている人になりたい。
    Take care of yourself.

  • 読んだの記憶にない
    途中でやめた?

  • うつ病を患っているので、参考になるかと思い読んでみた。思ったより読みづらく、難しかった。内容は繰り返し自分を愛すること、己の甘えに気付くこと、そしてそれを理解することが書かれている。親子の関係や友人、赤の他人の関係に関しても詳しく書かれているので、とても参考になった。今の状況ではなかなか実行に移せないものもあるけれど、自分を甘やかしていい、というのは頭の中に入れておきたい。

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科を修了。元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員。現在、早稲田大学名誉教授。
主な著書に、『自分の心に気づく言葉』『心を安定させる言葉』(以上、PHPエディターズ・グループ)、『心の休ませ方』『自分のうけいれ方』『不安のしずめ方』『自分に気づく心理学』『やさしい人』『絶望から抜け出す心理学』(以上、PHP研究所)、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』(三笠書房)、『心と体をすり減らさないためのストレス・マネジメント』(大和書房)などがある。

「2023年 『ブレない心のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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