- Amazon.co.jp ・電子書籍 (299ページ)
感想・レビュー・書評
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犯人視点で犯罪発生からの警部補登場。倒叙ミステリー。女版コロンボ、犯人側からするととても嫌な人である。
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「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のように、先に犯人がわかっているタイプのミステリーでした。
4作の短編が収録されていましたが、その中では「オッカムの剃刀」が一番面白かったです。
物語は面白いのに、福家警部補のキャラに違和感があったのがちょっと残念でした。 -
紙で読んだが電子でもう一度。2回目の方が味わい深い
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※この本は途中で挫折しました
状況全てを地文で説明すると読みづらい。
また読者に飽きられる可能性もある。
その解決策として『登場人物の台詞に説明を織り込む』手法があるが、この手法を用いた結果、台詞が『人の会話として不自然』な小説がちょくちょく存在する。
例えば登場人物が二人しかいない場で、台詞に『相手の名前が頻繁に登場する』。
現実で考えてほしい。二人しか居ない場所で会話するのに、相手の名前を呼ぶ必要はないはずだ。どちらがしゃべっているのか明確にしたいのだろうが、『人の会話としては不自然』なことに作者は気づいていないと思われる。
この本の著者もどうやら同様のタイプのようだ。
冒頭から脅迫する男と脅迫される女が登場するが、これから職場で金目の物を受け渡しする段階になって、女は職場の希少品の有無を教えたり、蛇蝎のごとく嫌う相手に職の説明を始める。説明は読者に向けてなのだろうが、男女の関係を考えればあまりに不自然な会話だ。
無理に台詞を使わず、素直に地文で説明すれば良かったのにと惜しみながら返却した。 -
コロンボ,古畑任三郎好きなので楽しめました。
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(Kindle Unlimited65冊目)
倒叙小説を探してたら見つけた作品。
福家警部補のキャラがよい。
勧善懲悪でスパンスパンと福家が事件を解決していく。
ただ話の展開の仕方がどれも同じ感じで、その辺りは退屈かも。 -
倒叙ミステリー。
コロンボや古畑任三郎のように物語の冒頭で犯人が分かる形式。
犯行シーンから始まるパターンが多いため、冒頭は犯人の視点で物語が語られることが多い。
ミステリーとしてのポイントは、「犯人の見落とし」を探偵がどのように気付くか。
犯人の完璧なはずの計画の綻び。それがどのように生じ、どのように露呈するか。そこが小説としての面白さである。
●最後の一冊
図書館館長の犯罪
●オッカムの剃刀
元科警研主任の犯罪
●愛情のシナリオ
女優の犯罪
●月の雫
酒造会社社長の犯罪 -
【犯人は、わかっているの。】
倒叙ミステリは、読者が犯人を知っているからこそ、『探偵役がどうやって追い詰めていくのか』という、普通のミステリとはまた別のハラハラドキドキを味わえるところがいい。
そして、そこに加えて『この事件』に付随した別の『事件』や『動機』まで解明された時、読者にさらなるカタルシスが訪れる。
犯人がわかっているからって、ミステリの魅力が低下するわけではないと知らしめる一冊。しかも短編集なのがいい。