- Amazon.co.jp ・電子書籍 (548ページ)
感想・レビュー・書評
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昭和の最大イベント、太平洋戦争の概況をかいつまんで学べる超々良書。夏休みとEid休みは必読。後半はあまりの悽惨さに涙無しでは進められない。
明治維新から40年で日清戦争勃発。その四十年後には太平洋戦争で日本全土が廃墟に、そしてそのまた四十年後、バブルの熱狂真っ只中に僕らは生まれた。
昭和とはこれだけ激動の時代なのに、学校ではほとんど学んで居ないのは不可解。土器の種類を頭に詰め込むよりももっともっと重要なはず。
自尊心と、無責任と、対立の回避という、現代の日本社会でも至る所で見られる問題が数十年前にも存在していて、架空の熱狂と、無数の屍、焼け野原を産んだ。そして、誰が責任者かついぞ明確に判らぬまま、戦争が終わった。国民性というのはそうそう簡単には変わらないなー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あとがきにあるのだが、話をしているような文体、授業をしているような文章で書かれている。独特な本である。
学校の授業では省略されがちな昭和の歴史の前半部分?、昭和の初めから終戦までを、その前の昭和の初めがどのような歴史的位置づけだったのかを明治維新や日露戦争からの時間経過から定義している。
時系列を追っているので、かなりわかりやすいような、部分によっては詳細すぎるような、そんな部分もある。また、エピソードによっては筆者の独自の解釈、一方的な解釈も含まれているような気もするので(例:ゴーストップ事件)、別の文献を合わせて見るのもいいであろう。
Kindle版で読んだが、電子書籍としても非常に読みやすく、目次から各章の頭にジャンプできるのはもちろん、章末の脚注へのリンク張り、またその逆の脚注から引用している本文の箇所へのリンクも張られているので電子書籍としての編集の出来は良いと思った。