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感想・レビュー・書評
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組織を通じて成果をあげる人をエグゼクティブと呼び、現代の知識労働者は皆がエグゼクティブとなるべきで、これは身につけることができると説く。そして、そのために必要な習慣、心得が豊富に盛り込まれている。
日常の業務に追われ、とにかく目の前にあるタスクを捌き、社内の慣行や周囲の期待に沿って仕事をこなし、夜遅くに一息入れた時になって「これにかけた時間は報われるのか?」といった悶々とした気持ちが湧き上がる。そんな日々をよく過ごしてきた自分にとっては、本当に耳の痛い内容でもあり、それ故に正座して一言一句を丁寧に噛みしめるべき内容でもあった。
外に向けた貢献を意識し責任を持って成果をあげるといった姿勢は自分が持つプロフェッショナルのイメージを表現していて、働くモチベーションが大いに湧いてくる。他方、劣後順位を決めないから成果が出ないのは当然、今日の水準を維持しているだけでの組織は適応能力を失ったと言うべき、というのは日ごろの行いの中で思い当たる節が多々あり。。
今更ながら組織で働いていても自己の責任と判断と成果に拘るエグゼクティブたれという面持ちを強く持ったとともに、これまでの業務経験を振り返って成果を出すために出来ていること、出来ていないことを考えることもできた。
プロフェッショナルの条件と同じくらい素晴らしい本だったと思う。これも折を見て繰り返し読んで、理想のエグゼクティブに立ち返るようにしよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とにかく「エグゼクティブが成果をあげる」ために何をすればよいか。
これでもか、というくらいに書かれています。
一回は読んでおいたほうがよいと思いました。
何を選択し、何をすてるべきか。
何を避け、何を避けないべきか。
そういった基準についても、よくよく考えさせられる一冊です。 -
質実剛健。ぶん殴られた気分で、やるぞという気持ちになります
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名著だと思うが、現在ではすでに浸透していて常識化されている記載が多く、論点や主張もそれほど多いわけではないため、正直なところそれほど新たな気づきは得られなかった。私の読解力が低いだけなのかもしれないが。ドラッカーでは非営利組織の経営とかのほうがよかったかも。あちらは今でも通用する。
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【XD推薦図書】
プロフェッショナルとして、組織で成果をあげる存在になるための考え方、心構え、手法、行動、習慣がまとめられている。プロフェッショナルファームの一員としての基本をおさえるべく最初に読むべきではあるが、成長する度に読み返すことで発見や学びのある書籍であり、長く手元に置いておきたい。
【山田さんオススメ:若手だった頃の自分に連休中読ませたい本】
古い人間だなー、でも結局ここに戻ってきてしまうんだよなーと思います。笑
画面の技術とかよりも、プロフェッショナルとしての考え方を早く身につける方が大事だと思っています。 -
20190117読了
ドラッカーが成果を上げるために何をすべきかを書いた本。
抽象的で似たような表現が何度も出てくるので、分かったような分からないような気になる。
エグゼクティブの仕事は成果を上げること?なすべきことをなす能力?
言ってることは尤もらしい感じなんだが、あれこれ付け足し過ぎて、何が重要なんだか途中で分からなくなる本である。
理解できた範囲で纏めると、、
・成果を上げる能力は習慣として身につけられる
・最も重要な事に集中しろ
・そのためには時間の使い方を記録して、無駄を排除しろ
・集中することは自分が得意で且つ外に貢献できるものにしろ
・重要な意思決定に集中しろ。反対意見も取り入れた上でよく考えろ。
くらいだろうか。
あとはコンピュータと意思決定の章が何というか、AIによって自動化された後に何が重要になるかを示唆しているような気がして、中々先見の明があると思った。
ドラッカーの本はもうちょっと分かりやすく翻訳、編集してくれるといいんだけどなぁ。。 -
1966年に出版されたドラッカーの三大経営者古典のひとつ。
以前、「トヨタ生産方式」の感想でも述べたけど、ドラッカーもトヨタ生産方式から多くの影響を受けている。
したがって、現代の「リーン生産方式」という考えまったくそのままの内容で、古いどころか、今の日本企業の状況に合致する事が多い。
(この時代、ドラッカーは勃興しつつある工業国「日本」の生産性と雇用形態(終身雇用制)に注目している。そして、賞賛しつつも、将来的に疑問も投げかけている)
ドラッカーは経営学者というよりも、思想家や哲学者に近い。
「どのようなときに、どう行動するか?」というノウハウよりも、
「いかに生きるか?」
という視点で語られていて、これは「哲学」の領域だ。
自己啓発というカテゴリーの本が怪しげに思われるのは、大抵、「特定の状況化でのハウツー」に焦点を当てていて、汎用性がないからだと思う。
特定のシチュエーションで得た「知見」を、汎化したものが「哲学」と呼ばれるものであるならば、ドラッカーの本はまさに「哲学」といえる。
ドラッカーの本を読んでいつも思うのは、言葉はとても平易で、しかも分かりやすい。
だけど、それを実践しようとすると、とても難しい問題に直面する。
「経営学」というと、現実の問題解決から離れた形而上の遊びとおもわれる事も多いけど、本当に汎化された「哲学」は、時代を超えて人に「考えさせる」。
「貢献」ではなく、「人と人の関係」に重点を置いて衰退した会社組織の事例は現代の日本の主要家電産業そのものでもあり、読んでいてぞっとする部分も多かった。
最終章から大まかななアウトラインを抜き出しておくけど、どちらかというとドラッカーの書籍は、流れに意味があるわけではなく、それぞれ端的に述べられた「言葉」に意味がある。
?「なにに時間を使っているか」を記録する。
?行動を決める。人を喜ばせる為の行動ではなく、組織にどう貢献できるか?
?弱みを克服する事ではなく、強みを活かすように組織を作る。
?緊急ではなく、「最も重要な事」に集中する。
?意思決定をへて行動する
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一つの行動だけが正しく他の行動はすべて間違っているという仮定からスタートしてはならない。
自分は正しく彼は間違っているという仮定からスタートしてもならない。
ただ、意見の不一致の原因は必ず突き止めなければならない。
ばかな人もいれば、無用の対立をあおるだけの人もいることは確かである。
だが、明白でわかりきった事に反対する人は、ばかか悪者に違いないと思ってはならない。
反証がないかぎり、反対する人も知的で公正であると仮定しなければならない。 -
時間の収支は常に赤字である
やってもやっても終わらない、そんな日々が続いています。これでも徹底的に効率性を追求している自負はあります。やらされている感もそれほどありません。
自分が大切だと思っているがそれほどでもないといことが多々あるのでしょうか。判断者が自分しかいないせいか、その見極めは至難の業です。
もうすぐ夏休みなので、今一度自分の仕事を振り返り、何が真に貢献しうる作業なのかを考えたいと思います。 -
古典かと思っていたが、日本の事例を引き合いに出す(特に人事面)など、かなり現代のビジネスでも参考になる記述が多く、多くの経営者が高い評価をしている理由を納得。
引き続き他の著書も読みたい。