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感想・レビュー・書評
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アイヌ最後のクマ撃ち(ハンター)が語るクマの生態。
クマが自分の足跡をなぞってバックするとか、クマは山の奥ではなく人里近くに暮らす動物で人間に隠れて生活しているとか、驚く情報がてんこもり。クマは人を恐れており、クマに遭った時もそのことを頭に入れて行動することが重要である。
クマの足跡を追い、クマに多くのことを学び、クマ目線でクマのことを語る姿に感銘を受ける。。山でクマに遭った時の対処だけでなく、アイヌ文化や環境についての考え方など多くのことを学べる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アイヌの猟師の生活が盛りだくさんに語られていて、山ってすごい!となる。ゴールデンカムイはこの本文献にしてるだろうなきっと。
山のことはクマに教えてもらった、クマを捕ることは神様を迎え入れること。登山の基本とかそういう世界観とかない、だって長靴で山登るんだもん。でももう今の山は死んでいるってのがもののけ姫も思い出す。
クマにあったらどうするかっていう実用的な情報もだいぶインプットできた。会いたくないけど。でも「クマより怖いのは貧乏」という姉崎さんの言葉が結局1番印象に残っている。 -
アイヌ民族最後の狩人の姉崎さんへの聞き書きです。
クマにあったら、絶対逃げてはダメ。逃げるとクマより弱いことを自分から認めることになり、時速60キロで追いかけてくるので逃げ切れるものではないらしい。
よく死んだふりというけど、とにかく目をそらさず、そして動かないことだそうです。
それからクマは肉食動物ではないので、たとえ組み伏せられたとしても、すぐにノドをかぶりつかれたりはしないそうです。
なので、思いっきり口の中に腕を突っ込んでやれば、逃げる…かもしれないということです。
とにかく最後まであきらめてはいけない!
クマが里まで出てくるのは、山が針葉樹ばかりで生きた山でなくなっているから。クマやいろいろな動物たちが山で暮らしていけるような環境にもどすことが必要だ、と姉崎さんは力説していますが、まったく同感でした。 -
アンバランスとギャップ。
熊は礼儀を知り、人はそれを破る。