ラッシュライフ(新潮文庫) [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 73
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作品紹介・あらすじ

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場-。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

感想・レビュー・書評

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  • 最初は5つの物語がバラバラに進行していくので混乱しますが、最後にその全てがつながっていくのが見事!

    ゆっくり読むと前の話を思い出せないので一気に読む方が良いかも。

    オススメです♪

  • 徹底的に時間をかけて調べてから空き巣に入り泥棒する黒澤の話、
    精神科の京子とサッカー選手の青山が再婚をしようとお互いの配偶者の殺人を企む話、
    会社に落ちまくる失業者の豊田と野良犬の話、
    信じていた神と思う存在を解体して河原崎がデッサンする話の
    4つの物語が並行していき、沢山の伏線を丁寧に回収していて面白かったです。

    京子と青山の間でおこる歩くバラバラ死体の不気味な現象にぞわぞわ。全てが先の読めない展開で楽しかったです。

    個人的に、泥棒なのに空き巣あった被害者の色々な不安な気持ちを想像して、メモを残していく黒澤さん、優しい感じが滲み出ていて好きです。(泥棒してる時点で優しくはないですが、、)



  • 場所も時系列もバラバラのストーリーが
    カチッとはまっていく瞬間がたまらない。

    バラバラ殺人に謎のカリスマを崇める宗教、
    拳銃と犬を手に入れたリストラ中年男性、
    泥棒のくせになんかいつも的確でいい事言う男、
    浮気相手と嫁を殺そうとしてる頼りないサッカー選手、
    金でなんでも買える肌ピチピチの画商おじさん、
    膀胱炎で腎盂腎炎を気にする高飛車な精神科医の女、
    とにかく今回も登場人物がみんな魅力的だし
    どこか自分と重なったりする人がいるのも面白い。

    この面白さは読まないと伝わらない!

  • 「人生については誰もがアマチュアなんだ」

    神に憧れる男
    リストラ中年
    膀胱炎の不倫女
    聞き上手な泥棒
    画商が買った女

    人生に初級も上級もない。
    神様が掻き混ぜる運命のレシピ。

    手厳しいけど、矜持は捨てるな。

    きっと、犬くらいは見ててくれてる。

  • 読む手が止まらなかった!さすがやなあ

  • 伊坂ワールドだね。サクサク読めた。

  • 高橋の存在が気になる
    伊坂幸太郎らしい作品

  • 本棚の奥から引っ張り出して再読。
    CDウォークマンやらアイテムは古くなったけど、ストーリーは古びれない。
    最後のパズルのピースがはまっていく様はいつ読んでも爽快だ。

  • もう1度読み返すとしたら、「金や地位を重んじる現実的な女は、人を信頼して裏切られる真面目な男よりは、よほどしっかりしているはずだ。地面の上に立っているかどうかも疑わしい男よりも、履いている靴がどこのブランドであるかを気にするOLのほうが、よほど頑丈だ。」のところ

  • 何気ないセリフの中にハッとさせられる深いものがあった。 読みやすいが期待は超えなかった。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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