花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫) [Kindle]

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  • 第5部。ここまで来ますと登場人物がかなり増えてきておりますので、都度前のを読み返しながら答え合わせをしている姿に自身の受験時代を思い出し、全く勉強する気のない娘2号と比較し、まあ、愛想が良ければ生きていけるからええやろと、有名人に会えるからとホテルの飲み会に喜び勇んで参加するような子にならなければええやろと、とどのつまり娘の幸せとは何ぞやという命題に向かいながら松坂熊吾一家の世界にどっぷり浸かっております。

    今回のタイトル『花の回廊』とは上手く言ったもんですね。舞台は尼崎の蘭月ビルという朝鮮人がほとんどというおもしろ荘へ。住人が危なすぎてつい私の地元を思い浮かべでしまいました。Y君、K君、生きておりますでしょうか。

    今回はエロは少なく、笑いあり、殺人ありの素敵な日常生活が語られております。主人公である松坂熊吾のご子息の伸仁くんが今回の主役といっていいでしょう。いい味出しております。松坂一家、早く貧乏生活から脱して欲しいです。

    ここ数ヶ月、松坂熊吾の人生と自分の生活がリンクしてしまい、良いのか悪いのかエア漢っぷりが良くなり何か調子に乗ってやらかしそうです。はい、気を付けます。

    さあ、第6部じゃー!がんばれ松坂熊吾タン!

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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