信念を貫く(新潮新書) [Kindle]

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  • 前作「不動心」では、
    イチローに対する意識を強く感じた。
    ワールド・ベースボール・クラシックに、
    イチローは出場し、松井秀喜は出場しなかった。
    その際の報道が念頭にあったのかもしれない。
    対して本書では、
    ニューヨーク・ヤンキースへの意識が目立つ。
    2009年、ヤンキースは9年ぶりに
    ワールドシリーズを制覇。
    松井秀喜はシリーズMVPを獲得するも、
    同年、エンゼルス・オブ・アナハイムに
    移籍することとなる。

    大きな功労にもかかわらず、
    ヤンキースの評価は希望と乖離があった。
    本来なら泣き言や
    愚痴のひとつも言いたいところだろう。
    松井秀喜はそれをしない。
    静かに自らを見つめ、ていねいに相手の立場を慮る。
    この真摯な姿勢こそが、
    松井秀喜を松井秀喜たらしめているのだと思う。

    変えられないものと変えられるものを分け、
    変えられないものは受け容れ、
    変えられるものに専念する。
    食べ物に気を遣う。
    美味しいものを食べて、リラックスする。
    細かい事にこだわらず、大らかにゆったり構える。
    何だかいいなあ。
    いつの日か日本球界でユニフォームを着て欲しい。

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