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感想・レビュー・書評
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上海のある街中の二階に印度人の占い師の婆さんがおりました。その婆さんは、香港の日本領人の娘(妙子)をかどわかし、《アグニの神》と称する霊媒を憑りつかせる占い稼業を続けていました。今日も亜米利加人の客が「日米開戦の時期を占って欲しい」と大枚300ドル支払って帰っていきました。そして二階の窓を見張っている日本人の男(遠藤)が、如何にして誘拐された領事の娘を取り返そうかと虎視眈々と思案していました。すると一枚の紙切れがヒラヒラと舞い降りてきて・・・。芥川作品には珍しい冒険活劇の一篇です。
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この物語は異国趣味。
登場人物が、印度人のお婆さん、支那人の少女、亜米利加人の客というキャラクターからして、怪しげな雰囲気が漂う。
結局、悪事をはかる印度人のお婆さんは、罪の報いを受けることになるが、物語とはいえアグニの神の不思議な力が働いたとしか思えない。 -
なかなか面白い
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知恵の輪が解けなくてモヤモヤしても平気なくらい平常心で居られる時に読み返す本
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正直、理解できず…おもしろいのかおもしろくないのか分かんない。
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インド人のお婆ちゃんで、しかも占い師と言うんだから、もうかなりヤバいのを想像してしまうのは日本人の根底にあるインド恐るべしなイメージでそういうイメージが大正や昭和初期から国内に醸成されていてその責任の一端はこういう作家にあるのではないか。インド人もいい迷惑かもしれない。
しかし神様に適当にお祈りするのはインド人に聞いても本当らしく、そういう意味じゃ日本人ライクじゃないか。
ていうか神様けっこうすぐ怒るよね。 -
学生当時、最初に出会った芥川作品がこれだったなら、自発的に他の芥川の著作にも手を伸ばしていたらと思う。
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年末の8Kドラマ「STRANGER〜上海の芥川龍之介〜」の中で一部ドラマ化されていた。興味が湧いて再読する。
発表年次を調べると、上海へゆく前に書かれている。
芥川の中国もので感心するのは「杜子春」の舞台を原典の長安から洛陽へ変更したこと。洛陽の音が「落陽」に通じるせいで、寂寥感が増している。 -
怖くて寝れなかった(笑)
でも、面白い