アグニの神 [Kindle]

著者 :
  • 2012年9月13日発売
3.59
  • (5)
  • (14)
  • (16)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 111
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (17ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 上海のある街中の二階に印度人の占い師の婆さんがおりました。その婆さんは、香港の日本領人の娘(妙子)をかどわかし、《アグニの神》と称する霊媒を憑りつかせる占い稼業を続けていました。今日も亜米利加人の客が「日米開戦の時期を占って欲しい」と大枚300ドル支払って帰っていきました。そして二階の窓を見張っている日本人の男(遠藤)が、如何にして誘拐された領事の娘を取り返そうかと虎視眈々と思案していました。すると一枚の紙切れがヒラヒラと舞い降りてきて・・・。芥川作品には珍しい冒険活劇の一篇です。

  • この物語は異国趣味。
    登場人物が、印度人のお婆さん、支那人の少女、亜米利加人の客というキャラクターからして、怪しげな雰囲気が漂う。

    結局、悪事をはかる印度人のお婆さんは、罪の報いを受けることになるが、物語とはいえアグニの神の不思議な力が働いたとしか思えない。

  • なかなか面白い

  • 知恵の輪が解けなくてモヤモヤしても平気なくらい平常心で居られる時に読み返す本

  • 正直、理解できず…おもしろいのかおもしろくないのか分かんない。

  • インド人のお婆ちゃんで、しかも占い師と言うんだから、もうかなりヤバいのを想像してしまうのは日本人の根底にあるインド恐るべしなイメージでそういうイメージが大正や昭和初期から国内に醸成されていてその責任の一端はこういう作家にあるのではないか。インド人もいい迷惑かもしれない。
    しかし神様に適当にお祈りするのはインド人に聞いても本当らしく、そういう意味じゃ日本人ライクじゃないか。
    ていうか神様けっこうすぐ怒るよね。

  • 学生当時、最初に出会った芥川作品がこれだったなら、自発的に他の芥川の著作にも手を伸ばしていたらと思う。

  •  年末の8Kドラマ「STRANGER〜上海の芥川龍之介〜」の中で一部ドラマ化されていた。興味が湧いて再読する。
     発表年次を調べると、上海へゆく前に書かれている。

     芥川の中国もので感心するのは「杜子春」の舞台を原典の長安から洛陽へ変更したこと。洛陽の音が「落陽」に通じるせいで、寂寥感が増している。

  • 怖くて寝れなかった(笑)
    でも、面白い

  • ◾️感じたこと

    意図しないことが起こっても
    それが失敗・不幸であるのかは
    最後まで分からない。
    運命はイタズラに起こる。
    占いのようその通りにはならない。


    ◾️あらすじ

    印度人の魔女のお婆さんに捕まった
    香港の日本領事館の主人の娘の妙子。
    主人の書生の遠藤が助けようとしたときの運命の不思議。


    ◾️印象に残った部分

    ・それさえちゃんとわかっていれば、我々商人は忽ちの内に、大金儲けができるからね


    ・今夜の計略が失敗したことが、
    ーーしかしその為に婆さんも死ねば、
    妙子も無事に取り返せたことが、
    ーー運命の不思議なことが、
    やっと遠藤にもわかったのはこの瞬間だったのです。


全17件中 1 - 10件を表示

芥川竜之介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
太宰 治
梶井 基次郎
芥川 竜之介
芥川 竜之介
芥川 竜之介
芥川 竜之介
梶井 基次郎
芥川 竜之介
芥川 竜之介
芥川 竜之介
宮沢 賢治
芥川 竜之介
芥川 竜之介
芥川 竜之介
森 鴎外
芥川 竜之介
芥川 竜之介
太宰 治
太宰 治
芥川 竜之介
太宰 治
芥川 竜之介
芥川 竜之介
宮沢 賢治
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×