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感想・レビュー・書評
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新潮新人賞、また芥川賞候補にもあがった、高尾長良氏「肉骨茶」のみ、読む。女性とはちと驚き。しかも最年少受賞。
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芥川賞候補「肉骨茶」高尾長良著読む。書いたの男性だと思って違和感もあり、読み終えたあとに女性とわかりほほーと思った。食べ物に対する嫌悪感の主人公がリアルでコメディでバタバタでいい。
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もちろん注目は、19歳で、新潮新人賞最年少受賞の高尾長良「肉骨茶」。本当に女性が書いたのかというほど、難解な漢字がたくさん使われており、物語に入り込みづらいのが難点。
それにしても、内容そのものの迫力は凄い。開始数ページで、主人公の女の子が、母がタッパに詰めた中華料理を、トイレに捨て流す。母親には内緒に、トイレにぶちまける。トイレも、捨てられた食べ物を「飲み込みづらそう」にしている。
拒食症のその子は、なんとか飲食しないようにと、あれこれ思索するのだが・・・。
嫌々ながら食べてしまった、飲んでしまったものから「体」を取り返すために、彼女は筋トレをする。それは物語序盤から終盤まで常に描写されており、その光景が異様にシュールだ。
文章の読みにくさ、冒頭でも述べたように難解な漢字が多く使われていることで、物語に入り込みにくい。しかし、それを上回るパワーが、この作家にはある。次作に期待したい。
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