金田一耕助ファイル5 犬神家の一族 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
4.06
  • (37)
  • (44)
  • (26)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 443
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (384ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 映像化されたものはいくつも、そして何度も観ているけれど、原作ははじめまして。
    間違いのない面白さ…いや、不気味さ?

    ひとつだけ。
    ズボン履いてるんじゃん!監督!すっかりあのイメージになっちゃってる。

  • だいたい犯人は意外な人。
    読んだのは何十年前だったろう。

  • じっちゃん(金田一耕助)が出てくる。
    日本のミステリー小説史に残る傑作といわれている。
    ただ,僕の読んだ感想は,「それほどでもないかも…」という感じ。
    覆面を被った人物が途中で他のものと入れ替わっているというのは常套なので,ある程度先が読めてしまう(あるいは,横溝氏がこのトリックの草分けであるのかもしれないけれど…)。
    そして何より,伝聞調の語り口が僕にはあまり馴染まなかった。
    表現も大げさで,同じ言い方が何度も出てくるので,言葉にあまり巧みさが感じられない。
    ちょっと残念。
    でも,映画も観てみようと思う。

  • ■信州の製糸王・犬神佐兵衛が死んだ、莫大な遺産を残して。しかし直系の三姉妹をさしおいて相続人として厚遇されていたのが、佐兵衛にとっては恩人の孫むすめに当たる珠世、そして佐兵衛の愛人の息子である静馬。自分たちにとってあまりにも不都合なこの遺産配分を聞いた直系の三姉妹は野獣のように怒り狂う。しかしその後、三姉妹のそれぞれの息子たちが何者かによって次々と惨殺されていく。……犯人はなぜ、弱い方の立場の相続人を殺していくのか?それも凝りに凝った残忍な手段で。そしてそもそも、波乱ぶくみの遺言をつくった犬神佐兵衛の真意とは?
    ■テンポがいいのと視覚的に訴えるところが多いのは確かに映像向き。しかし他の横溝作品と同じく、登場人物たちの相関図はたいへん複雑。映画やテレビドラマでこの人間関係を把握するのはなかなか難しいのではないか。
    ■そして他の横溝作品同様、雰囲気はやっぱり最高。しかし犯行自体(主犯と副犯による)はちょっと不自然。最後の「大団円」も取ってつけたような感じ。

  • その昔の映画の宣伝等で,この作品をホラー的な呪いだのにまつわる恐怖の作品だとばかり思いこんでいた。全然違った。しかし最近何冊か読んだ横溝正史作品の印象では金田一耕助は大した名探偵には思えない,というところは変わらない。
    要は犬神家という日本で1,2を争う大財閥家の財産を巡る骨肉の争いだったのね。映画の宣伝では佐清の奇っ怪な白いマスク姿の印象が強かったが,あれ自体は単に顔を隠すだけのものだったのだな。それにしてもおぞましいのは左兵衛翁の3人の娘松,竹,梅の財産への執着と青沼菊乃への悪鬼の如き所業。母であることを言い訳にしていたがそんなものは世界中の母に失礼である。
    犬神家の後継者についての結末には納得がいかない。何も解決してないのに。

  • こんな遺言って残しても有効なのかな。
    犬神佐兵衛がどうやって信州一の人物になったか知りたい。

  • 金田一耕助シリーズ5

    これまでのシリーズは映像化作品を見てもいいかもと思ったけど、これは無理かも。

  • 電子書籍版がリリースされ、杉本一文画伯の表紙が採用されているので、
    登録乗り換えにつき記事編集。
    これは実家で読んだ母の蔵書。
    莫大な遺産を巡る骨肉の争い――で、
    否が応でもドロドロした雰囲気たっぷりなのだが、
    かの有名な湖上の「とひ」(爆)など、
    笑いのツボもしっかり突いてくれる名作。

    • mkt99さん
      ほんとに何で書籍の方の表紙絵がまた元に戻ってしまったんでしょうね?
      こちらの杉本一文画伯の絵の方が、おどろおどろしい雰囲気がとてもよく出て...
      ほんとに何で書籍の方の表紙絵がまた元に戻ってしまったんでしょうね?
      こちらの杉本一文画伯の絵の方が、おどろおどろしい雰囲気がとてもよく出ていて断然良いのですけどね!
      この絵に怯んで購買意欲がなくなる方もおられるのでしょうか・・・。(笑)
      僕もレビューを書いた「本陣殺人事件」の絵がまた元(!)に戻ってしまってがっかりしています。(>_<)
      2013/04/16
    • 深川夏眠さん
      レビュー欄は大丈夫なんですが、
      何度試してもコメント欄にはURLが正しく貼り付けられないので(私だけ??)
      見てきたものからザッと抜粋し...
      レビュー欄は大丈夫なんですが、
      何度試してもコメント欄にはURLが正しく貼り付けられないので(私だけ??)
      見てきたものからザッと抜粋しますと、
      昨年2012年が横溝正史生誕110周年だったため、フェア開催につき、
      杉本一文画伯の表紙を「期間限定で」復刻していたのだそうです(>_<)
      2013/04/16
  • 横溝正史は色褪せない面白さがあって凄いなぁ、とつくづく。

  • 何度も危ない目に合う女性は、クリスティのある作品を思い出しましたが、その設定をしっかり超えてきました。親族たちが到底納得できない遺言書、素顔の見えない謎の人物、見立て殺人など、楽しい要素がてんこ盛りで、わくわくして読むことができました。

    多少ご都合主義な展開や、取ってつけたような大団円がやや鼻につきますが、それを差し引いてもとても面白かったです。

    横溝正史はおどろおどろしいホラー風味の作風のイメージがあって、なんとなく読まず嫌いをしていました。たしかにそういうホラー的な部分もないわけではなかったですが、わりとあっさりと読むことができて、読み心地がよかったです。横溝正史の印象が変わりました。他の作品も読んでみたいです。

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

横溝正史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×