笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE S&Mシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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  • オリオン像の消失トリックが古代の地球の自転と公転の謎と同じとは全く気づかなかった。数学者の定義するのは自分というのがすごい力強い言葉だった

  • 仕掛けも展開も美しかった。
    「すべてがFになる」から始める最初の3作のうち、これが一番好きかもしれない。この続きも読んでみたくなった。

    オリオン像の仕掛けは(個人差あれど)どこかのタイミングで「あっ、もしかしてこれは、、、」と気付けるもの。でも、気付くことを想定しているというか、気付いても物語の驚きや美しさは削がれないというか... そういう感覚が持てる作品であった。

    もちろん、犀川と萌絵の掛け合いは今回もキュートで面白いです。

  • 偉大な数学者の住む三ツ星館のパーティに招待された萌絵と犀川は庭のオリオン像が一瞬にして消えるマジックを目の当たりにするが、再びオリオン像が現れた時死体が発見される。

    評価点
    数学
    →物語には直接関係ないが数学の問題が多数出題されるため考えたくなる。ビリヤードの問題は深く考えずに読み進めていたが結局解答がなかったので自分で考えて満足した。特に天王寺博士は「何を定義とするか」という数学的思考で生きており、内と外の逆転の考え方にもつながり一貫性のある人物として好感が持てた。
    ことわざ
    →恒例の雑談クイズはことわざになっており、似たようなことわざの微妙なニュアンスの違いを楽しむことができた。状況を的確に表していて笑いがこみあげてくるので、少しシリアスな場面にも混ぜ込むことでうまく緩急ができていたように思える。
    トリック
    →オリオン像の消えるトリックと殺人のトリックが表裏一体になっているのが美しかったし、不可解な状況すべてが納得いくように説明されている。ただ、オリオン像のトリックの想像が容易にできたので事件発生前から被害者と犯人も予想できてしまった。

    疑問点
    ドモルガンの法則
    →「働かざるもの食うべからず」と「一日作さざれば、一日食わず」の違いを犀川はドモルガンの法則と言っているが納得できない。

  • かなり遠い昔からの再読なのだが、流石にこの話のコアの大仕掛けは覚えていた。
    なのでミステリとしてのスリルやカタルシスは薄目だけど、犀川と萌絵のやり取りが可愛らしいので全て許される。
    というかS&Mシリーズはだいたいそういうもののような気もする。

  • 殺人以外に色んな数学的ミステリー満載の一冊。ビリヤードの問題なんて問題の意味すらわからないw

  • 「面白い話をしているときには、いついかなるときでも、けっして時間を気にしてはいけませんよ。理解できないというのは、身を引いて、考えるのをやめてしまうからです。面白いことから逃げてはいけません。人間としての鉄則です」

  • Audibleで視聴。20年ぶりぐらいに読んだ(聴いた)森博嗣面白いなー。

  • 過去に読んだのを再読。
    前読んだのは10年以上前で、あまり記憶してなかったので新しい気持ちで読めた。

    オリオン像の謎は解けた。
    しかし、これは過去に読んだ記憶から呼び起こされたのかもしれない。
    犀川が電車に乗った時、電車が動いたと思ったが、となりの車両が動いただけだった。というところから、オリオンの謎は確信になった。

    おもしろい。何が面白いのか、トリックか、登場人物か?
    犀川のキャラクタ性も好きだし、今回登場した物語の刑事という定義にきっちり当てはまる萩原刑事もいいね。

    天王寺博士の最後には少し寂しさを感じたが、片山基生が生きていたのは救いかな。

  • 森博嗣おもしろいなあ、文体も好きやし、ストーリも面白い

  • すべてがFになるが自分に合いすぎて、同じシリーズを星5にできない…

    トリック自体は想像が付きやすいが、そのトリックに隠れた、表題も関連する登場人物の謎がメインのミステリーだった。
    どうも人間関係が特殊で、学者の奇人変人と言っていい一面を利用した荒唐無稽なストーリーに感じた。が、それがいい。自分のような凡人でも頭が良くなったように感じられる笑

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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