透明猫 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 青二は放送局に勤めるお父さんに弁当を届けに行った帰り、崖下の草むらで「にゃー」という声をきく。
    青二は猫好きで、つい最近も猫を亡くしたばかり。
    気になって声の主を探すが、見当たらない。
    それでも草むらを探し続けると、また「にゃー」という声が聞こえた。
    青二は驚いた。
    声は青二の鼻先から聞こえる。
    おまけに、ふたつのラムネの瓶のような大きさのものが光っている。
    それは全体が薄青で、中心にいくほど黄色、真ん中は黒い。
    「にゃおーん」
    また鳴いた。
    その目玉のようなもの、の周りを探ると、確かにあたたかい毛皮のようなもの、に触れる。
    「透明猫だ!」
    青二はその生物を家に連れて帰ることにする──────。

    先が気になってどんどん読み進めてしまうSF短編小説。
    2.22の猫の日に合わせて読んだのだが、今とは猫の立ち位置、扱い方が違うので、戸惑う。
    なんというか、雑。
    時代なので仕方がないと言えば仕方がないが、ちょっとハラハラする。
    青二のお父さんが、放送局のひとなので、この件に絡んでくるのかと思ったら、そうではなかった。

    透明猫かー。
    猫のあの魅力的な姿が見えないのはさみしいけれど、居たら居たでかわいいんだろうな。

  • 面白かった! 好きです、こういう短編。

    目しか見えない透明な猫を拾った主人公・青二。
    話は私が思ってたのとは違う方向に行きました。

    時代設定が昭和の戦後あたりのようなので、書かれたのも古いのかと勘違いしたけど、検索してみたら1992年でした。

    kindleで初めてダウンロードした本。0円でした。

  • 透明な猫を拾った少年が自らも透明になる騒動
    透明猫の見世物で稼ごうとする青年も透明になってしままう
    科学者の発明による透明カビの作用によるものだった
    なかなか面白い

  • 途中まで読んで、バッドエンドだったらどうしようかとびくびくしてたのですが、後味悪くない終わり方だったのでほっとしました。
    かびで透明に、っていう発想はなかった!

  • やはり楽しい。もっとぶっ飛んでてもいいけど。

  • 能登麻美子さんの朗読NOTE2014年2月22日と27日に、前後に分けて朗読された。

    海野十三は、日本SF界の草分けとなった人だそうだ。
    生きものを透明にするカビ…とか、すごい発想。

    もーちょっと早くスマホでラジオを聞けることを知ってたら、公録に行けたのにな-。

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著者プロフィール

1897-1949。推理小説家。日本SFの草分け。主な作品に、「電気風呂の怪死事件」「深夜の市長」「赤外線男」「蠅男」「十八時の音楽浴」「地球盗難」「火星兵団」など。

「2018年 『海底大陸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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