- Amazon.co.jp ・電子書籍 (328ページ)
感想・レビュー・書評
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ヒトリシズカ,花言葉は「隠された美」「愛に応えて」だそうです.
花の名の由来は静御前.白拍子(遊女などが男装をして舞う)だった静御前が舞う姿から付けられたそう.
読み終わってから調べて知りました.すごく腑に落ちます.
切ない.
ありがとうございました. -
見えそうで見えない。手が届きそうで届かない。時と場所、いずれも違うところで起きる五つの殺人事件。その背後にちらつく女の影。追う警察の手をすり抜ける女は幻なのか。いまもっとも旬な著者の連作ミステリー。
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知人に紹介されて。
途中引き込まれて面白かったが、最後がちょっと物足りない。
ミステリの構成はすばらしいところがあり、得体の知れない考えに支配される静加という女性という謎めいた感じもあいまり、ものすごく引き込まれた。
1日で読み終わるほど読みやすさもある。
一方、一貫して謎めいた悪女だった女性が最後急に温かみのある女性の印象に切り替わる。
おそらく自分の父親を殺したことである程度の目的を達してしまったことで、1人の女性に戻り、温かみのある女性に戻る、そんな人間味を描きたかったのかな~と思うが。
第二部とかで静加の感情を描くそんな小説があったら面白いなと思った。
そういう意味で東野圭吾の白夜行と幻夜のような。。
久しぶりの小説ミステリーで面白かった。 -
最初は短編集かと思っていたら、連続した話だった。鍵は警視庁警察官の娘静香。静香の周辺で次々と起きる事件。無関係かと思われていたそれらの事件が繋がっていく。結局すべてが解決するまでには長い時間が掛かることになる。静香の心の中に広がっていた暗いものとは・・・ふと静香役にはエコエコアザラクに出ていたときの佐伯日菜子が良いと思いました。
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静加という女性をめぐる6つの連作短篇。それぞれに漢字3文字のおどろおどろな演歌調の表題がついている。それぞれの話は独立していて、表題とは裏腹に軽いタッチで進んでゆく。出てくる警官たちの言動もコミカルに近い。なんでタイトルだけものものしいのかというと、たぶん各篇で現われては消えてゆく静加の人生が怨念から出発しているからだろうか。
それぞれが底が浅いという気もするけれど、時系列を順不同に配置して少しずつ静加とその生い立ちや周辺を明らかにしてフィナーレへもってゆくところはなかなかうまい。その幕切れも悲しくて心に残る。スプラッタ、グロなしのこういう作品ならこの作者の警察ものももっと読んでみていいかな。何読めばいいんだろう。