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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (208ページ)
感想・レビュー・書評
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著者の知人であるオーストラリア人の方が起こした、借りたバイクでの事故に対してとった保険会社の対応(担当者が独断で自損自弁で処理したうえ、嘘をついてオーストラリア人が保険金支払いをあきらめるのを待った)をテーマに、著者が代理人となって本人訴訟を展開したルポ。民事訴訟で高裁まで争っているが、請求内容の性質からは、詐欺で訴えたら結果も違ってたのかな、とも思う。
ヒポクラテスの誓いではないが、医療や紛争解決といった高い倫理性にもとづくことが求められる業務では、取り組む者の利潤追求は制限される。しかし、このことがインセンティブを度外視することに繋がり、ひいては制度疲弊を著しく助長する現実がある点を指摘し、著者は警鐘を鳴らしているといえる。
民事調停の近時データや海外の民事訴訟間比較、法テラスの利用、事業別ADRの実態なども知ることができる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示