若者を殺すのは誰か? (扶桑社新書) 新書 – 2012/11/1
政治家は自分に投票してくれる人のことだけを考えている
2012年11月3日記述
なぜ若者は3年で辞めるのか等の著作で有名な城繁幸さんの本
週間SPAでの連載を大幅加筆、再構成。
終身雇用の弊害と世代間格差を徹底的に取り上げており
それがいかに若い世代にとって不利な事態を招いているかを力説している。
学者の先生が書くような難しい本ではないのであっと言う間に読める。
つくづく思うのは政治家にとって大事なのは投票する人間のみ。
若い世代ほど余計に選挙には必ず投票し、政治家に若い世代向けの政策に関心を持たせ続けなくてはならない。
本書172ページの民主主義の誤解と真実は秀逸な出来で驚いた。
民主主義は公平なシステムだ
○民主主義は平等な権利が与えられるシステムだ
民主主義は正義を実現する
○民主主義は多数派にとっての正義を実現する
政治家は国民みんなのことを考えてくれている
○政治家は自分に投票してくれる人のことだけを考えている
投票に行かない政治に無関心な若年層はあらゆるツケをまわされるだけだ。
繰り返しになるけれども、必ず投票に行き、意思表示をしといった地道なことを続ける必要がある。
城さんのブログ、Twitter、J-castのコラムなどを
普段から読む人にとっては目新しい情報はない。
話題があっちいったりこっちいったりの印象が残るのではないか。
連載コラムを再編成しているせいなのか・・・時系列的にも飛び飛びに少し前の話題なども出てくる印象。