マネーの拳（１０） (ビッグコミックス) [Kindle]

著者 : 三田紀房

• 小学館 (2008年10月30日発売)

感想・レビュー・書評

[ramunesaitodotさんの感想 · 2021年12月21日]

タイトルは「白熱！臨時株主総会!!」
花岡ケン社長の解任を巡る臨時株主総会で、
主人公ケンと禿鷹ファンド・ウイリアム太郎の
一騎打ちが繰り広げられる。
新たな発言がある度、他の株主の気持ちが動き、
逆転・再逆転を繰り返す様子は
法廷劇のようで面白い。

三田紀房さんは、一見極論に見えて、
実は急所をついた正論というところに
醍醐味があると思う。
だから実は、現実社会の中で、
決まりきった常識がある方が
読者に驚きを与えやすい。
ビジネスは様々で共通の定跡がないだけに、
難しい部分があるかもしれない。
またあまりに見事に成功しても、
しょせん絵空事だからと批判される。

群衆心理を読むのが上手いとも思う。
漫画という間接的なコミュニケーシンを用い、
演劇のように読者の反響を量る。
反応をみて微調整・アジャストをかける。
本書ではビジネスがテーマという難しさから、
より読者の反応を冷静に吟味しながら、
物語を描き進めている印象を受ける。
タイトルは「白熱！臨時株主総会!!」
花岡ケン社長の解任を巡る臨時株主総会で、
主人公ケンと禿鷹ファンド・ウイリアム太郎の
一騎打ちが繰り広げられる。
新たな発言がある度、他の株主の気持ちが動き、
逆転・再逆転を繰り返す様子は
法廷劇のようで面白い。

三田紀房さんは、一見極論に見えて、
実は急所をついた正論というところに
醍醐味があると思う。
だから実は、現実社会の中で、
決まりきった常識がある方が
読者に驚きを与えやすい。
ビジネスは様々で共通の定跡がないだけに、
難しい部分があるかもしれない。
またあまりに見事に成功しても、
しょせん絵空事だからと批判される。

群衆心理を読むのが上手いとも思う。
漫画という間接的なコミュニケーシンを用い、
演劇のように読者の反響を量る。
反応をみて微調整・アジャストをかける。
本書ではビジネスがテーマという難しさから、
より読者の反応を冷静に吟味しながら、
物語を描き進めている印象を受ける。

物語の方は窮地に陥りながらも、
ケンは臨時株主総会を乗り切る。
そして訪れる次の展開は・・・

あぁ待ってました！
物語の方は窮地に陥りながらも、
ケンは臨時株主総会を乗り切る。
そして訪れる次の展開は・・・

あぁ待ってました！

著者プロフィール

1958年生まれ、岩手県北上市出身。明治大学政治経済学部卒業。
代表作に『ドラゴン桜』『インベスターZ』『エンゼルバンク』『クロカン』『砂の栄冠』など。
『ドラゴン桜』で2005年第29回講談社漫画賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
現在、「モーニング」にて『ドラゴン桜２』を連載中。

「2023年 『アルキメデスの大戦（32）』 で使われていた紹介文から引用しています。」