トマス・アクィナス『神学大全』 (講談社選書メチエ) [Kindle]

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  • 聖書というのは信仰を持つ人だけではなく、学問である限りにおいて全ての人に開かれており、信仰は学としての聖書、聖なる教えからの学びを完成するもの。

    知を求め、常によりよい善に向かって生きようとする人間本質に向き合う全ての人に、そして権力や武力、経済ではなく人類に共通する"善"によって社会が治められていくために。 トマス的存在論から発展して、愛の概念を通って真の幸福について考えたり。あらゆる宗教を超えた、真実な幸福のことを話している。

    アリストテレス哲学をキリスト教に受容すべく奮闘した哲学者トマスというより、神学者としてひたむきに生きる人間トマスみたいな像が頭に思い浮かぶ。

    考えることの楽しさを久しぶりに感じた。

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著者プロフィール

稲垣良典(いながき・りょうすけ)
一九二八年生まれ。中世哲学。東京大学文学部哲学科卒業。アメリカ・カトリック大学大学院(哲学)M.A.、Ph.D取得。ハーバード大学法学部研究員。南山大学、九州大学、福岡女学院大学、長崎純心大学大学院教授などを歴任。著書『現代カトリシズムの思想』(岩波新書、一九七一年)、『トマス・アクィナス「神学大全」』(講談社選書メチエ、二〇〇九年)、『カトリック入門』(ちくま新書、二〇一六年)、『トマス・アクィナス哲学の研究』(創文社、一九七〇年)、『習慣の哲学』(創文社、一九八一年)、『抽象と直観』(創文社、一九九〇年)、『神学的言語の研究』(創文社、二〇〇〇年)、『人格〈ペルソナ〉の研究』(創文社、二〇一〇年)、トマス・アクィナス『神学大全』翻訳(創文社、一九七七~二〇一二年)で毎日出版文化省受賞、『トマス・アクィナスの神学』(創文社、二〇一三年)、『トマス・アクィナス「存在(エッセ)」の形而上学』(春秋社、二〇一三年)で和辻哲郎文化賞受賞。

「2017年 『nyx 第4号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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