死の枝(新潮文庫) [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (282ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2023.12.20 BSテレ東「不在宴会」ドラマ
    崩される完全犯罪!!
    消えた結婚の夢。そのとき年増女は復讐を決めた――。傑作連続短編11編。

    途方もなく膨張し、混乱し、錯綜した現代社会の裏面で複雑にもつれ、からみあうさまざまな犯罪。その陰に澱む愛憎と執念――
    狂気を装い、法の網の目を潜りぬけようとする男、交通地獄という世相の盲点を巧みに利用した殺人、猟奇事件の影に踊る札つきの不法建築業者、北国の闇を引き裂く夫婦殺害事件……。
    死神に捉えられ、破滅の深淵に陥ちてゆく人間たちを描く連作推理小説。

  • 11編の短編集。いずれも、成功した人物が過去に犯した罪(多くが完全犯罪を狙った殺人事件)がひょんな出来事で警察に興味を持たれてしまう、そこで小説のジ・エンドという展開の連続。社会派推理作家としては珍しく不正告発のテーマは含まれていない。交通事故、列車事故、崖からの転落事件、山での強姦事件、温泉での変死体放置事件…。殺人に至るまでの動機がいずれも薄弱で唐突な印象。短編なので、小説の世界に入り込むまでに時間がかかった分、直ぐに結論ということで難しい小説になるのだと感じた。
    11編のタイトルは以下のとおり。
    交通事故死亡1名,偽狂人の犯罪,家紋,史疑,年下の男,古本,ペルシアの測天儀,不法建築,入江の記憶,不在宴会,土偶

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松本清張の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×