メドゥサ、鏡をごらん (講談社文庫) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • ものすごく怖かった。
     
    コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命。
    そこから始まる恐怖。
    徐々に徐々に加速し、逃れられない。
    やがて……。

  • ちょっと今まであまり読んだことない感じの不気味さがあり、妙にリアルに感じられ、読んでいてちょっと変な気分になるような、精神的に影響ありそうなくらいでした。でも凄く興味深い内容で引き込まれて割と勢いで読めました。井上夢人さんの他の作品も読んでみたくなります。

  • なんともレビューしづらい本だけど…結構好き。
    幽霊とかじゃない、色んな怖さが詰まっていた。
    中盤~終盤にかけては自分の頭の中の混乱と主人公の混乱が混ざってめちゃくちゃ気持ち悪かった…。(褒め言葉)

  • おすすめされて読んだ作品。
    近づかない方が良いもの・得体の知れないものの恐怖を味わえる作品でした。
    途中、ぞわっとするような恐怖を何度も感じました。
    怖かったものの、引き込まれて最後まで一気に読みました。
    結構好き。

  • まずタイトルが秀逸。
    スプラッターのような直接的なグロテスクさとはことなり、じんわり心に染み入る怖さともいうべき、2000年前後のJホラーを感じる。
    私なりの解釈では、
    主人公は「メドゥサを見た」という藤井陽造の書き置きに触発されて、陽造が所有していたパソコン内の小説にたどり着いた。この辺りから時系列が歪んでゆくことから、ある種のメドゥサの呪いにかかっていった藤井陽造の小説を読むことによって主人公もその呪いに巻き込まれていったものと考える。
    やがて自分自身が呪われた陽造自身となり、自殺へと導かれる。
    最後の瞬間、この呪いのループを終わらせるため、主人公はメドゥサ、、とは書かずに奈名子とかいて「もう終わらせよう」としたのだろう。
    呪いのループや自我解離していく描写には、かのドグラマグラ的な戦慄がはしる。
    すべてを明らかにしない、不安定感や解釈の余地を残すことが心に染み入る怖さを演出しているのでは。

  • メドゥサ、鏡をごらん
    210126読了
    今年6冊目今月6冊目
    #読了
    #メドゥサ鏡をごらん
    #井上夢人

    一気読み。恐怖、混乱、心拍数が上がる。

    一冊前に読んでた作品と出てくる地名が妙に付合して余計気味悪かった。

    結局何だったのか、考察してもなんとも煮えきらないところがある。

    「パソコン通信」は時代。
    現代なら、こんな行き違いは起こらないだろうに。

  • 文章の仕掛けに楽しく驚く。

  • ※2007/11/30 ブログより転載

     作家・藤井陽造は、自らをコンクリートで固めるという異様な方法で自殺した。
     傍らには「メドゥサを見た」と謎のメモが残されていた。
     娘の菜名子と婚約者は、残されたメモの謎と、藤井陽造の死の真相を探るべく、残されたノートを頼りにメドゥサの謎に挑む。


     「クラインの壷」(岡嶋二人著)に大満腹したので、ワクワクしながらページをめくり、次の1ページが楽しみだと心躍らせながら読みつなぎ、久々に読み応えのあるミステリだと思っていたが・・・
     がっかり、がっかり、超がっかり。
     途中までの謎はどう説明するのか!?
     あれで全部、解決させるつもりか!?
     理論上は成り立つのだろうが、納得のいかない内容だった。
     はっきり言って読まなきゃ良かった、、、と思うとは。
     クラインの壷が曇っていく・・・

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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