Kindleストアを中心に活動するインディーズ作家の中で、個人的に
いちばん気になる作家が晴海まどか。以前読んだ「新宿シェパード」
がわりと面白かったので、迷わずにもう一篇を購入してみた。
無理にカテゴライズするのであれば、終末系のSF。
ある日突然世界が終わりを迎えそうになり、その狭間に人がどういう
行動を取るのか?、という物語で、主人公の日記という形式で話は
終始淡々と進んで行く。
ここまで言ったらちょっと褒めすぎかもしれないが、伊坂幸太郎の
「終末のフール」を読了した時に感じたフワッとした感動と同様な
ものを、この作品からも感じた。
フールとの違いは、あちらが既に「終末」が確定しているのに対し、
こちらは「終末」が徐々に押し寄せて来る設定になっていること。
モヤッとした緊迫感はかなりのモノで、結果90ページ弱を一気に
読み進めてしまった程。
これを読んで、ちょっとだけ雨が怖くなった。
晴海まどか作品、近いうちに全部読んでしまうかも・・・。