ローゼンメイデン 1 [2013年7月番組]初回特典:PEACH-PIT描き下ろし全巻収納BOX,グラフィグ「雪華綺晶」 [Blu-ray]

監督 : 畠山守 
出演 : 逢坂良太  沢城みゆき  千葉千恵巳  田中理恵  桑谷夏子 
  • ポニーキャニオン
3.56
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013427761

感想・レビュー・書評

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  • 原作コミックファンのピチカー党員(第2ドール金糸雀ファン)によるレビューです。

    ●原作コミックファンも安心の絵&ストーリー展開

    2004年・2005年に放映された旧TVアニメ版は、絵がアニメ塗りで原作の繊細な雰囲気を残していなかったうえに、一部キャラの性格や設定(具体的には蒼星石の性格、水銀燈の設定)が大きく変えられたため、原作ファンには違和感を覚えるひとも多かったはずです。
    真紅の髪が真っ黄色なんて(泣)

    しかし、今作は違います!
    ストーリー展開は原作コミック(ヤングジャンプ版第1巻~第4巻)をそのままなぞっていますし、作画も原作に近い柔らかなものになっています。
    ギャグシーンで出てくるちびキャラも原作そのままで、かわいいです。

    ただ、アニメの場合、漫画と違って“コマの端でツッコミを入れる”という手法が取れないためか、原作コミックにあった面白いツッコミの台詞が削られています。
    たとえば↓
    ・第3巻TALE13冒頭、ジュンが登場直後の翠星石に対して「この局面に来て新しいドールって… 敵なのか味方なのか…… それ以前にこいつは…… 確実に空気読めない」
    ・第3巻TALE15、捕まったジュンを助けるつもりで床に叩き落としてしまった真紅に対して水銀燈が「あんたが一番ひどいんじゃないの?」

    いちいちツッコミを入れるとシリアスな展開のテンポが崩れてしまうから仕方ないんでしょうけど、声優さんのお声で聴きたかったです!


    逆にアニメで追加されて良かったと思うのは、店長と斉藤ちゃんの次回予告。
    ドールとジュンしか出てこなくなる第9話~第12話でも店長と斎藤ちゃんの掛け合いが次回予告で見られるなんて、アニメスタッフのセンスは素晴らしいです。
    斉藤ちゃんの天然小悪魔ぶりは可愛すぎます。


    なお、旧TVアニメ版とは全くの別物と思って観たほうがよいですよ。
    特に蒼星石・水銀燈の設定が全く変わっているので。


    ●原作未読のかたもOK!

    原作コミック(ヤングジャンプ版)は原作コミック(バーズ版)の続きになっているため、今作も当然、原作コミック(バーズ版)の続きになっています。
    ※なお、バーズ版は現在絶版ですが、集英社から新装版が出ています。

    なので、原作未読のかたが今作をご覧になると、「そもそもローゼンメイデンって何? なんで人形が動いてしゃべってるの?」「nのフィールドって何?」「水銀燈の胸が痛むってなんで?」などなど、色々疑問はわいてしまうはずです。

    ただ、1話がこれまでのストーリーのダイジェストになっていますし、ところどころで回想シーンとしてバーズ版のエピソードが挿入されますから、「ストーリーが全然わからない!」ということにはならないでしょう。

    それに、今作は「大学生ジュンの成長物語」というストーリーの根幹がしっかりしているため、たとえローゼンメイデンの設定を詳しく知らなくても、ローゼンメイデンや斎藤さんらとの交流によってジュンがどう変わっていくかを辿っていけば、それだけで楽しめると思います。

    実際、原作も旧TVアニメも見たことのない夫と一緒に見たところ、「原作を知らなくてもちゃんとわかったし面白かったよ!」と言っていました(^-^)


    ●次期アニメへの期待

    第13話を観る限り、アニメスタッフは次期を作る気満々なのでしょう。
    ヤングジャンプ版は全10巻ですから、残りの第5巻~第10巻がアニメ化されるとしたら、原作ファンとしては嬉しい限りです。

    ただ、ひとつだけ懸念があります。

    今作は原作コミックのストーリーをそのままなぞった展開になっていましたが、次期も原作そのままだと、あんまり人気が出ないんじゃないかという懸念です。身も蓋もないですが。

    というのも、原作コミックの第5巻~第10巻のストーリーは超展開がどんどん重なっていくからです。
    アリスゲームはnのフィールドという何でもアリの異空間(精神世界?)が舞台となっているので、どんな設定を後付けしても許されてしまうんですよね。

    次期作では、旧TVアニメ版のようにある程度アニメ独自の展開をしてしまってもよいのではないかもしれませんね。

    ただ、原作の良さはなくしてほしくありません。
    ローゼンメイデンの原作の良さは、ドールをはじめとするキャラクターの魅力と、その魅力を丁寧に描き出すエピソードだとわたしは思います。
    たとえば、今作の第5話で描かれた水銀燈とめぐの回想シーンのような。

    原作の珠玉のエピソードが次回作でも存分に映像化されますように!


    ●最後に

    ピチカー党として、最後にこれだけは訴えておきたいです。

    原作第3巻TALE19、金糸雀が水銀燈を言い負かすエピソードを削るなんてどういうことですか!
    金糸雀と水銀燈が他の姉妹にはない関係性を持っていることを示す重要なシーンじゃないか!!
    旧TVアニメ版でも金糸雀はただのドジっ娘だったし、アニメでの金糸雀の扱いが酷すぎる。 酷すぎる。 あんまりだ。

    ……以上、おあとがよろしいようで。

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