世界は宗教で動いてる (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • Kindleで間違えて購入しちゃったらしい。ぱらぱら流し読み。
    「ビジネスマンなら宗教を学びなさい」とのことで、世界の主要な宗教について、そしてそれが現代社会にどう影響したのかを解説。
    慶応の丸の内シティキャンパスでの講義録なので、全体的にまとまりがないこと、かなりざっくりした内容であることはしかたないとして、それでもちょっと物足りない。
    ひとつは、各宗教の特徴をそのまま現代の国民性や政治制度に接続してしまっていることら。もうひとつは、各宗教がそれぞれ別個に解説されるにとどまり比較や総括が皆無であること。
    とくに前者については、ある宗教の特徴を原因、現代のなんらかの性質を結果という形で安易に繋げすぎている。宗教と現状とはそう簡単には接続されず、他の多くの変数が関わり長い経路を経て関連するはずのものではないのか。その間をすっ飛ばして宗教と現状とを繋げてしまうのは乱暴に過ぎる。
    こういう新書を読む意識高いビジネスマンの常として、結構簡単に答え出して納得してしまいがちな気がする。なので、こういう途中の経路も変数もすっとばしたものを読んで、だから中国人は…とからだからアメリカ人は…とか安易に言い出しそうで、それはまあ面倒な話だなあと。ビジネスマン向けにとやさしくしたのだろうけど、ビジネスマン向けであるからこそそのあたりは慎重にすべきだったのではないか。

著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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