[新版]MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略 [Kindle]

  • PHP研究所
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感想・レビュー・書評

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  • 一企業のトップとしてではなく、日本全体の企業の底上げをつねに考えている。
    日本でのビジネスだけで常人では悪戦苦闘しているところ、日本以外でもビジネス感の違いを感じつつも闘っている

    戦時中の話もそうだが、
    今に対して疑問を持てる人こそ、大きなことを成し遂げられると思った。

    盛田さんは本当に日本が好きなんだと思う。

  • ソニーはなぜ魅力的な企業に見えるのだろう、という思いから何冊か読んだうちの一冊。
    1986年に初版が書かれたとは思えない、古さを感じさせない内容だった。

    盛田さんの先見の明、変化を恐れず時代を切り拓く力、独創性と直観力といった、優れた素質を随所で感じた。
    また、子ども時代の記載から、育つ環境、周りにいる人間が与える影響の大きさを強く感じた。

    開拓者であれというソニースピリット、失敗から学ぼうという精神、若い人の柔軟性のある創造性を大切にする風土といったものが、ソニーの魅力を生み出しているのだと思う。それを築くことができたのは、盛田さんの社員を大切にする経営姿勢だったのだと思った。
    MBAで扱われるような理論経営の問題点は人間味に欠けること、合理的であるがそれゆえに企業の人間性を忘れているという指摘はもっともだと感じ、近年のMBA不要論などにも通じるものだと思う。一方で、盛田さんの時代のような社員は家族、という考えも今の時代にはそぐわない部分もあるかと思い、いまの時代に合わせた、企業経営のあるべき姿を見出す難しさを感じた。ただ、盛田さんの指摘する会社の運命を左右するのは社員たちという点はその通りで、はたらくひとを中心とした経営のあり方を考えるべきだと感じた。

    また、ソニーの企業文化、風土を創り上げただけでなく、世界のなかで日本はどうあるべきかといった、より広い視野での考察も含まれており、その点からも学びが大きかった。

    ソニーの企業文化に興味がある人にも、経営や組織のあり方について学びたい人にもおすすめできる良書だと思う。

  • ソニー創業者・盛田昭夫氏がソニー創業の歴史とともにソニーの国際戦略を語った本。

    本書を読むと、盛田昭夫氏の熱い信念が紙面から伝わってきます。これからの日本に必要なものは熱い信念なのかもしれません。

  • エンジニアとして会社を立ち上げた盛田さんだからこその、エンジニアを大事にする考えがいくつか見られました。盛田さんは、安かろう悪かろうの日本製品を、MADE IN JAPANというブランドにまで持っていったことは、エンジニアとしては尊敬すべきことですし、日本のモノづくりを変えたという意味でも素晴らしい立役者だと思っています。頭がいいというだけではなく、日本を変えたいという情熱があったからこそ成し遂げられたことだと思いますが、自分も一エンジニアとして何か日本のためになることをしたいと思う今日この頃です。

  • 知人に薦められたが、恥ずかしながらこの人の名前も知らなかった。
    でも先日プレジデントの記事でも「上司にしたい有名人」で4位になってた位なんで、かなり有名な人ですね…


    SONYの創業者の一人。
    最初に描かれたのが1986年だから、日米貿易摩擦とかジャパンパッシングなんて言葉が盛んに騒がれていた時代。そんな中で、SONYや日本の事を知ってもらいたいと、アメリカ人向けに描かれたのが本著らしい。


    歯に衣着せない語り口ながらも、不快感がないのは、作者の強い信念と穏やかな人格が滲み出ているように感じる。そしていかにこの人がSONYという会社を愛していたかもひしひしと伝わってくる。でも決してSONYだけでなく、日本が良くなる為、今後世界が進むべき道といった、とても広い視野物事を捉えているのが感心させられる。
    松下幸之助にも感じるが、この時代の経営者達は世の中への貢献、世界の反映といった多事貢献の想いが非常に強い様な気がする。やはり世界に名だたる企業を作る為には、それが一番必要なのかもしれない。


    以前何かの記事で、SONYの一番の発明はそのSONYのロゴマークである、と読んだことがある。この作者も同様で、SONYのブランドイメージをいかに大切にしていたかがよく伝わってくる。その精神は未だに受け継がれているんだろう。それだけに今の窮状が寂しくも感じるし、同じ日本人として是非ともまた復活してもらいたいと感じた。
    著者は既に故人だが、今のSONYを見たらなんて言うのだろうか。。。


    内容的には散漫で纏まっていない部分もあるが、日本人としては是非一度読んでおくべき作品なんだろう。

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