現代語訳 学問のすすめ (ちくま新書) [Kindle]

  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • 岩波の原作がなかなか読み進めなかったので、こちらを先に読むことに。

    物の本源がある。テクニックではなく、人間の生き方について説いている。
    世のビジネス書は、テクニカルなことを解説してあるものが多い。私が読んだ本の中で、例えば「7つの習慣」などは、生き方の本だと思う。
    学問のすゝめもそれに当てはまると思う。

    次は原作にチャレンジ。

  • 2008年刊の現代語訳。元は明治5年から順次刊行。
    全17編、順に学問には目的がある、人間の権理とは何か、愛国心のあり方、国民の気風が国を作る、国をリードする人材とは、文明社会と法の精神、国民の二つの役目、男女間の不合理親子間の不条理、よりレベルの高い学問、学問にかかる期待、美しい建て前に潜む害悪、品格を高める、怨望は最大の悪徳、人生設計の技術、判断力の鍛え方、正しい実行力をつける、人望と人付き合い。
    税金を進んで納めるはなしはかつて実父が言っていたこと同じで面白かった。現代語訳で読みやすき内容も納得できる話ばかり。この歳で読んでも感銘を受ける、さすがの本でした。

  • 学びとは、他人の高評価を得る為でも、自分の知識欲を満たすだけでもない。
    学校や会社で言われたことを受け身でこなす人が多いのは、そういう気風に流されてしまってきたんだと思いました。

    自分の品格を高め、世の中をより良くして
    下の世代に、自分の生きた証を残しいくかは
    全員に平等に与えられたチャンスなので
    学ばずにいるのは勿体無いなと気付きます。

  • どんな自己啓発本よりも、自分には響きました。
    この本を読んで、英語の勉強や読書の習慣がつきました。
    読んでいて背筋が伸びます。

  • 1. 読書のきっかけ
    聞いたことはありましたが、中身を知らないため気になっていたところ、Twitterで見かけました。最高額貨幣の肖像になっている福澤諭吉の代表作を読むことで、教養が身につくことを期待し、手に取って読みました。

    2. 本書の内容
    学問が必要であることの大きな理由を示すため、西洋のいろいろな本から直訳、意訳し、あらゆる学問の中から、一般の人が心得ておくべき事柄を挙げて、学問とは何かを示したもの。
    人は生まれたときは同じ権理を有し、生まれによる身分の差はない。しかし、世の中を見渡して見ると、賢い人も愚かな人もいる。貧しい人も金持ちもいる。こうした雲泥の差とも呼ぶべき違いは、どうしてできるのか。
    本書は学問のすすめに留まらず、国際社会の競争で生き残るために必要な国民の気風、現代にも通じる処世術が書かれている。

    3. 感想
    「信じる、疑うということについては、取捨選択のための判断力が必要なのだ。学問というのは、この判断力を確立するためにあるのではないだろうか。」の部分は、現代でも通じることだと思いました。変化が激しく正解のないVUCAの時代では、正しく判断する力=教養が求められます。まさに学問の目的の一つであり、学生に知ってて欲しいことです。
    「身を犠牲にして正義を守るとは、天の道理を信じて疑わず、いかなるひどい政治のもとで、どんなに過酷な法で苦しめられようとも、その苦痛に耐え、くじけずに志を持ち、何の武器をも持たず、少しの暴力も使わず、ただ、正しい道理を唱えて政府に訴えることである。」の部分から勇気をもらいました。政府がやっていることを卑屈な気風で冷笑的に批難するのではなく、政府も国民の一部から成り立っているので、自分事に置き換えて道理に反することであれば臆せず行動に移すべきだと感じました。

  • タイトルはもちろん知っているが、実際どのようなことが書かれているのか全く知らなかった「学問のすすめ」。ちゃんと勉強しなさいということが書いてあるのかな…という予想は大方合ってはいたものの、もっと大きな枠組みを教えてくれるような、背筋が伸びるような内容だった。

    「自分のことは自分で」「今ある生活は自業自得」「現状に満足するな」「自分を顧みてより高みを目指すべき」とても説得力がある力強い内容なのに高圧的ではない。福沢諭吉が志を誇張せず偽らず、素直に説いてくれているからそう感じるような気がする。

    時代背景は違うものの、書いている内容は今の世の中にも通じることばかり。本書の中でこうあるべきとされているような「賢い国民と誠実な政府」の関係性が今の時代にも必要だと切に感じた。

    「暴力的な政治を避けようとするならば、今すぐ学問に志して、自分の才能や人間性を高め、政府と同等の地位にのぼるようにしなければばらない。」

  • ひとりひとりが独立すれば国が独立する。
    経済的に独立しているだけでは蟻の門人である。
    社会に貢献して初めて独立と言える。
    明治初頭の時代に現代に通じる考え方を紹介してくれている。

  • 「青空文庫」で無料で読めると思い読み始めましたが口語体?での表現が頭に入ってこなかったので現代語訳で読了
    読みやすいです

    前半は日本人全体、国
    後半は各個人思想
    自己研鑽を目的にしていたので後半を再読してさらに腹落ちさせたい

    人は生きやすくするために勉強する
    言語を発達させたり、農作を発達、工業を興す、長い長い時を経て世界中の人が生活を豊かにするために努力(勉強)してそれが文明になってきた

    自分も生きやすくするために努力(勉強)したい

  • 高校時代に読んでいたら慶応を受験していた、と思える程良い

    彼の、歯に衣着せぬ(とがりちらかした)言葉と、筋が通った論理的な考え方が、とても魅力的。

    人間関係で悩んだ時も、キャリアを進める時にも参考にしたいし、子供の道徳の授業でも扱いたい、日本を、世界を良くする時にも読みたい、すごい本だ。

  • (レビュー初心者なので、読みにくかったら申し訳ありません)

    有名な学問のすすめ。「世の中でがくもんのない国民ほど哀れで憎むべきものはない。」という一説に頭をガーンと殴られた感じでした。自分の学の無さを痛感し、一生学び続ける意思を新たにしました。

    国民の「独立の気概」が良い日本をつくるとのことで、個人が実学として学び続けることの重要性を説いています。あくまでも「実学」というのがキーです。読書だけの心の内面の学びだけでなく、それを社会という外の世界できちんと実践することが大事なんですね。

    「独立の気概がない者は、必ず人に頼ることになる。人に頼る者は必ずその人を恐れることになる。人を恐れる者は、必ずその人間にへつらうようになる。」という一説に感じ入りました。

    ビジネスマンにもおすすめです。

著者プロフィール

1835~1901年。

「2024年 『福澤諭吉 教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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