日本語に主語はいらない 百年の誤謬を正す (講談社選書メチエ) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
3.60
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 35
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (261ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ピア・サポーターSさんのおすすめ本です。
    「この本を著した金谷武洋氏は、本の題名にある通り日本語における「主語不要論」について英語と比較し、英語には明確な意味があるものの、日本語にはそれが曖昧で不必要であることを説いている。しかしこの「主語不要論」については、一般的に主語として用いられるもの、さらに人称代名詞といったものも含まれており、これを非難する研究者がいるという。この点、日本語は年々主語が省略されて用いられていることや日本人が当たり前のように日本語を使っているうちに主語を用いなくとも聞き手が理解できるようになったからではないかといった自分なりの考えを持ちつつ、まずは金谷氏のこの本の中で読者に伝えたい内容について賛同する立場につくか批判する立場につくかという問題が発生する。これについて「賛同派」「批判派」という2つのグループを作ってディスカッションしたり、レポート資料として取り上げ日本語学の新たな発見と疑問点を見つけたりするなど「研究資料」としての役割を十分に持っている作品である。国語学を研究するにあたってはこの一冊だけはぜひ読んで考えてほしい本である。 」
    最新の所在はOPACを確認してください。
    TEA-OPACリンクは→https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00182443

  • 日本語に主語はいらない 金谷武洋 講談社

    まず驚いたのは
    日本語の文法なのに左めくりの横書きだ‼️
    読み出して気付いてみれば当然のことで
    縦書きにできない英語やフランス語など
    沢山の言葉が引用されているのだ
    日本語は縦も横も行ける特異な言語なのだ❣️

    著者はケベックに長く住み
    モントリオール大学に所属し
    日本語の文法を専門とする中で
    三上章の研究家でもある

    西洋人に日本語を教える立場から気づくことは
    日本語の文法が明治以来西洋から輸入した文法で
    説明されてきた矛盾に出合うことだと言う
    本来の日本語をひどく阻害している事実である
    そこで浮かび上がるのが
    三上章の日本語文法論であり
    その研究の結果がこの本である
    一昔前の三上による「象は鼻が長い」を
    読み解くにも最善の参考書となるし
    日本語を深く納得するにも
    この本と出合うべきである

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1951年北海道生まれ。東京大学教養学部卒業。ラヴァル大学で修士号(言語学)、モントリオール大学で博士号(言語学)取得。専門は類型論、日本語教育。
カナダ放送協会国際局勤務、モントリオール大学東アジア研究所日本語科科長を歴任。
著書に『日本語に主語はいらない』『日本語文法の謎を解く』『日本語が世界を平和にするこれだけの理由』などがある

「2019年 『日本語と西欧語 主語の由来を探る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金谷武洋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×