終戦のエンペラー [DVD]

監督 : ピーター・ウェーバー 
出演 : マシュー・フォックス  トミー・リー・ジョーンズ  初音映莉子  西田敏行 
  • 松竹
3.03
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105067981

感想・レビュー・書評

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  • なんじゃこりゃ

  • 新聞記事から「終戦のエンペラー」をどうしても見たくなり、今日1人で観賞。英国人監督が「昭和天皇の戦争責任」を問いかける作品を作ることに関心があった。近衛文麿、木戸幸一などの言葉を通して欧米諸国の罪を問う場面もあることに新鮮さを感じた。結局この監督は「戦争責任」についての答えを出していないが、それで良かも知れない。それぞれが答えを考えれば良いのだ。私自身は天皇の戦争責任については考えを持っているが、満席のお客さんたちは・・・。それは別として、マッカーサーと天皇の会見は短いシーンだし、恐らくは多くの証言によりほぼ正確に知っていた場面ながら、非常に重く心に響く。

  • 『夜と霧』を読んで、自分が今まで触れてきた戦争関係の映画を掘り起こしてみた。

    本作は、GHQ統治下で知日家のボナー・フェラーズが天皇の戦争責任を検証し、戦後の日本のあり方を方向づける決断をするまでの流れを追うもので、有名なマッカーサーと昭和天皇のツーショット写真の裏舞台を示す。

    この映画を見た頃、国際交流に関わっていて、「日本とxxの架け橋になってください!」と声をかけられていた。でも日本と別の国の架け橋というとあまりにテーマが大きく、ちっぽけな自分には務まらない気がしていた。

    史実にどの程度沿っているかは別として、本作は日本人女性と、フェラーズの個人的な関係性から端を発しており、また知日家であることが買われて歴史的な岐路の方向性を決定づける仕事が任されたわけである。結局は国と国の関係もその最小単位は人と人の個人的な関係であり、そこからしか始まらないのだから、自分を殊更に小さく感じる必要はないんだ、ということに勇気をもらった映画だった。

  • Tommy Lee Jonesがマッカーサー(…)。
    観る前から複雑な思いを感じながら終盤まで見守った。(元帥ご本人と色々マッチしてなくてやはり微妙やった)

    専攻じゃなかったけど一応近現代史もかじったから、政治色を含んだ場面もまぁまぁ飲み込めた。
    あとA級戦犯として事情聴取した中で木戸幸一を取り上げていたのには少々驚いた。『木戸幸一日記』の執筆者で有名だけど、A級戦犯でパッと出てくる人物ではない。伊武さんのキャスティングも良く合ってる。

    日本を舞台にした海外の作品特有のひどい違和感も今回は無く、キーマン(⁉︎)となる昭和天皇役の片岡さんも見事な”Emperor”を演じてはった。
    (終戦直後の昭和天皇を役者に演じさせること自体、色々と不安だったけど)

    GHQが天皇制を理解するにあたり日本古来の精神まで遡るあたりも興味深い。(途中で『武士道』を読んでる気分になった笑)

    「日本人は無私の民だ。限りなく献身的になれる。」
    確かに誰の中にもそれは入ってる。でもどこか受け入れ難い。
    一体日本人って何だか。

  • B。
    先日見たねこばんにでてた伊武雅刀が侯爵。
    マッカーサーはここでも大統領選のことをいわれてた。オペレーションクロマイトでも。
    映像がきれいだった。けど架空の人物であるアヤの描き方。留学してる設定だと進歩的なのか。いらないエピソードだとおもう。でもでれでれしてるマシューフォックスは好き。

  • 18歳で「パール・ハーバー」、23歳で「ラストサムライ」を見て、いかに糞田舎の情弱でも、んんー!? と首を捻った過去を、思い出す。
    その教訓に倣えば、そもそもこんな映画、見ない。
    経緯としては、仕事で熊本に通う中で小泉八雲に興味を持ち、その後松江に通うようになったので本格的に触れるようになり、その曾孫にあたる小泉凡がエッセイ集「怪談四代記―八雲のいたずら―」で自分の名前はボナー・フェラーズに由来する、と書いていたので、知った人物。その人が映画になっている、と。
    予想通りもやもやさせてくれたが、「パール・ハーバー」や「ラストサムライ」よりは、個人的ベストであるアレクサンドル・ソクーロフ「太陽」に少し傾く可能性のある映画だと、ちょっとだけ評価したい。

    そもそもミッションものに、個人の過去や来歴や因縁は不要、と「シン・ゴジラ」が教えてくれた。アンチハリウッドの勝利だ。
    本作は、悪い意味でのハリウッド式ロマンスを導入している。
    なぜ惹かれ合ったかわからない西洋人男と東洋人女が、くっついたり引き裂かれたり。
    必然性もない、というか脚本的必然性にしか基づいていないし、そもそも史実をわざわざ改変している。
    女性のモデルとなった女性は、恋愛関係ではなかったのだ。

    と、厳しく断言したいが、うーん、しかし、僕は初音映莉子に惚れてしまったのだ。
    というか、20年前に惚れていたのだ!
    彼女の初写真集は繰り返し繰り返し見て、黒髪と太眉に惹かれて。
    テレビドラマ「ラビリンス」も見たし、映画「うずまき」も見た。
    その後「ノルウェイの森」に出演したのは知らなかったので、見ろ>俺。
    ……つい熱くなってしまったが、彼女の存在は悪しきハリウッド作法に満たされているが、その没入感を味わえたので、決して嫌いになれない映画になってしまった、と。

    また、どういう心理作用かわからないが、ソクーロフ「太陽」に触れて以来、昭和天皇のことを思うと不必要にセンチメンタルになる自分がいる。
    決してナショナリストではないが、むしろ徳川慶喜に勝海舟が注いだのと同質の判官びいき・愛おしさに浸されてしまう私にとって、マッカーサーを前に昭和天皇が「国民に責任はありません、悪いのは私です」と言っている場面……この場面だけでも、この映画を見てよかったな、と。
    ここに至るまでの、天皇は決して開戦のゴーサインを出さず先祖の和歌を朗詠したという挿話……無責任の体系……丸山眞男……大西巨人「神聖喜劇」……と連想は拡がるばかり。

    またプロデューサーのインタビューを読むと、自分の先祖を称揚するために、日本の資本を投下してハリウッドに作らせて、ハリウッドでは酷評されたが、うまいこと日本で当ててやろうとした、いわばマッチポンプ映画だと仄見えてくるが。
    んーやはり「ラストサムライ」と同じプロデューサーだけある。

    ただし切り捨てることはできなさそう。
    しかし、仮に次に鑑賞しても、あるある日本人描写……たとえば天皇の車には背を向ける……には、もやもやしてしまうんだろうな。
    原作も見かけたら買おう。
    そして小泉八雲記念館の「ハーンを慕った二人のアメリカ人 ボナー・フェラーズとエリザベス・ビスランド」企画展 ラフカディオ・ハーン渡米150年記念 2019年6月27日(木)―2020年6月7日(日)
    には足を運びたいところ。

  • -

  • 戦争映画と言うよりも太平洋戦争終結後の戦いを描いた作品。これを見終わった後にまず検索をかけたのはどの作家さんなんだろうかと?トミーリージョンズがいるということは親日だからの出演なのかと思いきや作家さんアメリカ人?すごいなぁ~

    正直これを書けること自体の驚きを感じます。

    「終戦のエンペラー」
    https://www.youtube.com/watch?v=HNli51tGCPA

    銃撃戦や戦闘シーンは無いものの気迫は十分に伝わってくる。の本の役者さんたちはきれいに演じすぎのような気がしますが、いい作品に思えます。

    天皇を戦犯にするかしないかの微妙な境界線。できるならマッカーサーの真に迫ってもらいたかった。フィリピンでの部下殺しと言うよりも見殺しにし、コネだけの男として評価の下がった元帥のその後の政界進出の野望のためにこの占領地での裁決をどこまでという感情が欲しく感じたのだが、その元帥のもと奮闘する部下を中心に描いている。

    個人的な意見なのですが、やはり夏八木さんは大好きですね~亡くなる1年前の作品。忍びながらじっくりと鑑賞させていただきました

  • まぁアリです

  • 終戦。そしてGHQのマッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)が日本に上陸。戦争犯罪人の検挙と犯罪を裁くための統治活動を始める。
    その中で天皇に戦争責任があるかどうかを見極める大切な任務を部下ボナー・フェラーズ(マシュー・フォックス)に命じる。
    フェラーズは知日家で東条英機、近衛文麿らに接触し、任務を遂行。その一方で戦前に学生時代に知り合った元カノあや(初音映莉子)の安否を探るというお話。

    フェラーズがマッカーサーに天皇に戦争責任ありませんでと進言したのは史実であり、史実作品なのかと思いきや、何だかたららんてあやとの恋愛場面が時間を割いてる。
    恋愛要素不要の映画だと思うのですがいかがでしょうか。

    フェラーズ役のマシュー・フォックスはやはりLOSTのジャックにしか見えず(笑

    アメリカでは大ごけだったらしいですね。日本ではどうだったのでしょうかねぇ。私的にはいまいちでした。

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