ぼのぼの(11) (バンブーコミックス 4コマセレクション) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 今回登場するキャラクター紹介のところでシマリスくん最近だんだん変なヤツになってきたと言われると書いてあったけどオレも共感した。確か前の巻で言及したと思うけど、今回もフェネギーを執拗に木の枝で刺すあたり少し猟奇的だった。おもしろいけど笑。猟奇的ついでで言うとしまっちゃうおじさんがワンシーンだけ出てきたけど、これも想像したらかなり猟奇的だった。(写真①しまっちゃうおじさんの石の祠?)あと予告通り今回サポート役に徹したアライグマくんとアライグマくんのお父さんがとても好印象。巻を重ねる毎によりどんどんふやけていってる(いい意味で)ぼのぼのたちの間に立ち強烈なキャプテンシーを発揮している(まるでブラジル代表のドゥンガのように、あるいはドリフのいかりやのように)もうこの漫画になくてはならない存在と言える。ぼのぼのたちがあんなだから必然的に悪目立ちして若干可哀想な部分もあるし、多分人気もそないやろし。そこもキライにはなれない理由。でも今回は最後の最後でいいセリフめっちゃ言うてた。木登りに挑戦し始めたぼのぼのに、まず始めに自分の動きをマネするように言うと「微妙な動きをぜんぶ省いてる」ことを見抜き、次に「木に登ってみたいのか?それとも木登りが出来るようになりたいのか?」を問う。木登りは出来ないかも知れないからすぐにぼのぼのでも登れる木のところへ連れて行くと言う。それは足や手をかけられる枝がいっぱいある木だった。さらにそれにアライグマくんのお父さんに枝の数を増やしてもらい、ようやくぼのぼのは頂上まで上がることが出来た。そしてその景色を見て感動していると、アライグマくんは「見たことない景色を見れるなんて必ずしもいいことばかりじゃない」という、カッコいいセリフ。さらにぼのぼのが「どれくらいできなかったらできないことになるのかな?」と聞くとアライグマのお父さんは「できないことってのはどれくらいできなかったで決まるんじゃない、どれくらいやりたいかで決まるものさ」と至言。そして世の中はみんな自分にできることを探してるのさといい「できなかったら別のことをやれ」という。「それもできなかったら、また別なことをやれ」という。ぼのぼのが「一生なにもできなくて別なことばっかりやってたらどうなるのかなぁ」というと「別なことばっかりやってる一生?それも悪くねえだろ」と。「あの枝ばっかりの木みたいなもんだ」と指差したさっき登った不恰好で不自然な木がなんだか少し誇らしげでなぜかかっこよく見えた。(写真②枝ばかりの木)

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著者プロフィール

1955年宮城県中新田町(加美町)に生まれる。24歳で漫画家デビュー。代表作に「あんたが悪いっ」(1983年漫画家協会賞優秀賞)、「ぼのぼの」(1988年講談社漫画賞)、「忍ペンまん丸」(1998年小学館漫画賞)、「I(アイ)」、「羊の木」(2015年文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞)、「誰でもないところからの眺め」(2016年漫画家協会賞優秀賞)など。現在「ぼのぼの」がフジテレビ系列でアニメ放映中。仙台市在住。

「2023年 『IMONを創る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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