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感想・レビュー・書評
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[美と死と声と]1930年、ベルリン。映画界がトーキーと無声映画の岐路に立たされつつあった街で、声帯を切除された若手女優の遺体が次々と発見される。映画会社間の対立に目をつけたラート警部は、組織から離れて独自の調査を進めるのだが、ある日彼のもとに事件の重要参考人からの電話がかかってきて......。ワイマール期のベルリン警察を舞台にした極上ミステリー・シリーズの第2弾。著者は、新聞記者として活躍したあと作家に転身したフォルカー・クッチャー。訳者は、ドイツ文学翻訳家の酒寄進一。
主人公のラート警部をはじめとして、とにかくアクの強いキャラクターが多いところが本シリーズの魅力だと思います(こんなにカリカリしている主人公を他に見た事がない......)。ミステリーとしての面白さはもちろんですが、登場人物たちの人間関係や心理模様を推し量っていくのも楽しみ方の一つだと思います。時代の転換点を迎えつつあるベルリンと、これまた変化著しい映画業界という設定がこれまたお見事。
〜ずっと同じでいるなんて無理な相談だ。人生に変わらないものなどない。自分自身だって変わっていく。〜
そして舞台は1931年のベルリンへ......☆5つ
※本レビューは上下巻を通してのものです。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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