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感想・レビュー・書評
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90年台の終わりに環境ホルモンがメディアに大きく取り上げられ、その後どうなったのかと気にはしていたが、状況は好転しているわけではないということを、改めて認識させられた。
急性毒性を持つ化学物質は、被害がわかりやすいが、慢性毒性、世代間汚染などは表面化するまで時間がかかりわかりにくい。しかしその評価をするための予防原則は有効だと思うし、予防原則についての記述が少ないのは少し物足りなかった。
法的な整備は少しづつ進んでいるようで、PRTR制度、REACHなどの取り組みを簡潔に紹介されている。今後より一層これらの制度が、ローカルなレベルにまでに浸透してほしいと思う。
なかでも、考え方として興味深かったのは「世代間公平性」について。生涯収入、年金など経済面でも世代間格差が問題視されつつあるが、環境面でも同様のことが言えるようだ。今までの環境汚染のツケは、子や孫の世帯が払うことになるのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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