- Amazon.co.jp ・電子書籍 (196ページ)
感想・レビュー・書評
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内田樹先生と藤田一照老師の対談の中で、行という取り組み方の説明があった。その中で、人間のあらゆる行動は、行となりうるという説明の中で、科学という探究活動も行となり得るという発言があった。
自我を去り、比較や被査定の次元を離れて、未知に向かって道をあゆむこと。歩み方としては、言葉やテクニックから入るのではなく、五感を使って身体的に、呼吸も含めて、師匠を真似て肉薄するという、修行をすること。それにより、調い、人ならざる大悟や強さにつながる。
そんな話があった。
全てが行として実践し調え得るのであれば、人と人の関係や、チームビルディング、商売などの営利活動、ひいては自然と共存する社会のあり方にも、行としての活動の仕方があるのではなかろうか。
行として、
ネイティブ・アメリカンや里山、先住民の自然観、それらを守るセイフガードなどの社会のあり方、
個人として自然と向き合い調和する山伏の生活、禅的自然の生き方、
をもっと深めていきたいとおもう。
この本も、上の様な意識から読みたいと思う。
商人道というところから、
石田梅岩、稲盛和夫、松下幸之助、渋沢栄一。
そして、自然との関係から、修験道などをの経験をしたいものだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中田敦彦のyoutubeで座右の書として紹介されてから気になっていたが、遂に読んだ。
最初は、youtubeで粗筋わかるからいいやーんと思っていたが、やはり原著を読むと
その情報量に圧倒された。
読んで良かった。そしてまた期をあけて読みたいと思う。
内容は全然古くないし、寧ろ今こそ持たないといけないものと思う。
自身の座右の書にもランキングされた1冊だった。
そして為になるだけじゃなくて、話が面白い!修験者の話や、西郷さんの話。
皆に読んでほしい一冊。
# 心に響いたポイント
- 「誠実さ」が最も大事
- 趣味を持っている人間はかっこいい
- 時代により環境は進化する。「道徳」も進化していく。
- 成功や失敗は、カスにすぎない。その過程の充実が最も重要。そして大きな時間軸で見ると邪は滅ぶ
- 現代(明治)は、民の道徳心が失われてる時代であると危惧している。
- 「論語(道徳)」「算盤(経済活動)」の両輪が大事
- 志を立てよ。 <= ただ立てればいいものでない。自分のことをよく見極めて立てる必要がある。生涯貫く気概で(身の程にも合わせる)間違えると回り道になる。渋沢さんも定まったのは、30頃「実業界に入ろう」
- 社会と学問の両輪 (道徳も理論に徹してはならない)
-上に立つものは、大きな物事をみて、決断したければならない。知らないことは知らんという。(西郷どんの話より)
# 余談
読みながらふとエルピクセルの不祥事のことを思い出していた。同じ業界を戦う大先輩だし、輝ける星として一目置いていた。そして今回の資金を私的に運用していた話。大変残念な気持ちだった。ただ、潰れてしまうのも惜しいと思ったし、中で働いている人はしっかり働いているのであろうと思うといたたまれない。ただ、この本を読んでいて思った。金が儲かっているだけでは意味がないのである。理念を失って仕舞えば会社の意味がない。自分がモヤモヤしていたことの原因はこれなのだと再認識した。トップ層の方に渋沢さんの意思が少しでも入っていればと悔やまれるばかりである。
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■■評価■■
★★★★☆
■■概要■■
○初版は1916年と、今から約100年前に書かれたものを、現代語訳として読みやすい形にした本。
○各界の偉人と言われる人々が、愛読書としてあげている本、論語と算盤。近代日本資本主義の父渋沢栄一が書いた本であり、論語に出てくることを学者のものとせず、実社会で活用することなどを自身の経験も交えながら説いた本。
○後世、日本資本主義の父、実業界の父と呼ばれてノーベル平和賞候補になるだけではなかった。いまから百年以上前に、資本主義や実業が内包している問題点を見抜き、中和剤をシステムの中に送り込もうとしていた。もともと資本主義とか実業は自分が金持ちになりたいとか、利益を増やしたいという欲望をエンジンとして前に進んでいく面がある。そのカウンター手段が論語である。
○どのように振る舞うのが人としてかっこ良いのかの指針として、論語を活用しようとしていた。
○孔子は論語の中で、清貧を説いているわけではなく、富と排反しないと考えるべき。本書の内容とも一致するものである。
○明治末期に書かれた本書で考察されたことが、そのまま現代に当てはまることが多い。大きな流れの中で、偉人と呼ばれる人が意識した、意識しないといけないと危機感を感じる事柄は、共通項があるのだと思った。
○単なる成功者としての側面だけで渋沢栄一という人間を語るのは、あまりにも範囲が狭い。成功や失敗の前に、自立して志と正しい行為の道筋を立て、行動し続けたということに価値を持つべきだとしている。それが価値ある生涯を送ることにもつながる。成功というのは目に見える結果であるが、その行動の残り滓にすぎず、目指すべきではなくついてくる結果にすぎないと考えるべきであると述べている。 -
士魂商才-武士の精神と商人の才覚をあわせ持つ
現状に満足することを知って、自分の守備範囲を守り、腰を据えてくるべき運命を待ちながら、コツコツと挫けず勉強するのがよい。
世の中のことは、自分次第な面も多く、自分を反省して悪い点を改めて、本気で頑張れば、だいたいはその思い通りになるものである。
欲望のままに振る舞っても、ハメを外さない
「何事も誠実さを基準とする」
得意な時も、失意な時も、いつも同じ心構えで道理を守り続ける様に心掛けていくことが大切。
精神の向上を、富の増大とともに進めることが必要
些細なことを粗末にするような大雑把な人では、しょせん大きなことを成功させることはできない。
智(知識
情(情愛
意(意志
普段の行い、生活のなかから学ぶ心がけ
自分を磨くとは、知恵や道徳を完璧にしていくこと。精神面の鍛錬に力を入れつつ、知識や見識を磨き上げていく。自分1人のものではなく、貢献するものでなければならない。
「賢者は、貧賤(ひんせん)な境遇にいても、自分の道を曲げない」 -
【奥田】
定期的に再読したいと思う一冊です。出てくる論語の言葉は、全てうんうんと頷けるものばかりでした。ビジネスには、知性と感情と意志の「知情意」のバランスが取れていることが大切という、渋沢さんの考えを意識していこうと思います。今後読み返したときにもう少し深く理解できますように、、。 -
新しい1万円札の人物として注目を浴びている渋沢栄一。私も名前しか知らなかったので、読んでみた。今の人間からすると、まあまっとうだよな、と思う部分が多いが当時の考え方としては珍しかったのかもしれない。
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渋沢栄一の名言を集めた本。
論語を読んだことがあるので、似たような内容だと感じる。
特に目新しいことは言っていない。
この本が有名なのは何を言ったかではなく誰が言ったかが大事ということなのだろう。
渋沢栄一でも子育てに苦労していたことは意外でした。 -
もともと渋沢栄一はお札の人という印象で具体的に何をした人か知らなかったが、志が大切という話が印象的だった。