- Amazon.co.jp ・電子書籍 (430ページ)
感想・レビュー・書評
-
著者がブログ日記等に書きためた、書物や書くこと、「言葉が伝わるというのは、どういうことか」をテーマとしたエッセーをまとめた書。2011年刊行。
著者は、膨大なエッセーの中でお気に入りの本(やそうでもない本)を多数挙げながら縦横無尽に語っている。話題は日本語教育論や著作権論、表現とリテラシーにも及んでいる。著者の読書量の多さ、そして各書物が著者の血肉となっていることに改めて驚かされた。学者とはいえこの知識量、ちょっと自分には想像できないな。
著者の他の書籍の元ネタあり(「福音主義と靖国の祭神」は「街場の米中論」の元ネタの一つだよな)。
期待していた読書論じゃなかった。でも、著者の読書論(積ん読論?)は「街場のメディア論」にしっかり開陳されてたから、まいっか。
絶賛されてた高橋源一郎の『「悪」と戦う』、読んでみたくなった。・リチャード・ホーフスタッター『アメリカの反知性主義』、フレドリック・ブラウン『天使と宇宙船』(のうちの「ウァヴェリ地球を征服す」)、・アレクシ・ド・トクヴィル『アメリカのデモクラシー』なども。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学教授であり、文筆家であり、心底「書くこと」「読むこと」が好きな著者。内田氏が読んだ本と、そこから得たものを、短編集のようにまとめた1冊。
人の読書論とはどんなものなんだろう…という軽い気持ちで手に取ったのだけれど、予想外に難解な読書論だったので戸惑った。著者が当然のものとして提示している、レヴィストロースやらマルクスやらは読んだことがなかったので、余計に。ただ、読み進めるうちにどんどん面白くなっていった。おそらくそれはテーマが「本」から、「読むこと」「書くこと」という概念に移っていったからだ。「著作権は放棄する」「『何を伝えるか』より大切なことがある」といった、一見するとびっくりするような主張もあるのだが、読み進めるうちに納得させられる。本当に、心底書くことと考えることが好きな方なのだな。別の本も読みたくなった。 -
「何度も書いたことを繰り返すが、私たちは「無料で本を読む」ということから読書人生をスタートさせる。」
読んでいて様々なテーマに関する著者の意見が述べられている。
面白かった。
エッセイのような作り。
著作権に関して。自分の意見を知ってもらうために書いてるのだから、それを防ぐような著作権はよろしくないと言う。お金をもらうためではなく、知ってもらうために書いてるのだ。 -
最近、ブログコンピ本ばかり読んでいたので、そろそろ企画物を読もうかな。