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感想・レビュー・書評
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[国の耳目と口とになって]ロイターやAPと肩を並べるまでの巨大さを誇るも、国の出先機関として敗戦後に連合国から睨まれ、解体を余儀なくされた「同盟通信社」。かつて存在したその組織の足跡をたどるとともに、日本における通信社の歴史、そして役割について解説した一冊です。著者は、メディア史を丹念に研究している里見脩。
個人レベルでの直接的な関わりがあまりないことから、影響力の大きさをなかなか実感することのない通信社という存在に光を当てている点がまず面白い。その上で、日本における通信社の歩みを、世界との比較も交えながら紹介してくれているため、わかりやすさが非常に嬉しい作品でした。日本近現代史に興味のある方にも、メディアそのものに興味のある方にもぜひオススメです。
〜同盟の挫折が今日われわれに教えるものは、単に国との関わりだけではない。報道機関としての「たたずまい」「身ぎれいな姿勢」を堅持することの大切さと、それは危機的状況下で初めて発揮されるものではなく、「インテグリティー」を持った精神を日々研ぎ澄ますことによって醸成されることを教えている。〜
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