数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 [Kindle]

著者 :
  • SBクリエイティブ
4.00
  • (4)
  • (4)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 107
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (390ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 数理論理学の大きな定理「ゲーデルの不完全性定理」をゴールに、数学の論理式や公理の考え方について、アニメチックな設定のキャラの会話を通して学べる一冊。

    高校レベルの集合から丁寧に説明され、集合の濃度や、極限(ε-δ論法まで触れている)の考え方を学びつつ、さらに数理論理学の入り口としての役割も担ってくれます。
    特に意味論と構文論の違いについては、当時論理学を学び始めた自分にとって、認識の甘さを正してくれたので非常に感謝しています。

    次のようなトピックについて気になる人は、手に取ってみるといいと思います。
    ・0.999...=1って?
    ・「偶数の数」=「自然数の数」ってほんと?
    ・極限の厳密な定義って?
    ・数学における「論理」って何?

    ただ、一つ難点をあげるならば、後半のゲーデルの不完全性定理の説明だけ急にアクセルべた踏みしたかのように難しく、そして高速になります。初学者の方は後半の部分はちんぷんかんぷんで問題ないです。私は理解出来ませんでした。

  • 不完全性定理に至るまでの前提や必要な論理については、割と親切で理解しやすい解説がされています。ただ、ある程度数学に耐性のある人向けなので、文系の人が苦手克服のために読もうとすると挫折しちゃうと感じました。

    しかも、肝心の不完全性定理については、急に今までの親切設計がなくなり、解説らしい解説がありません。不完全性定理の「新春」の流れを図で示していたところはわかりやすくて良かったのですが、これじゃ本当に定理をなぞっただけじゃんって思ってしまいました…。
    数学得意な人はあれで納得なんでしょうかね…。
    結局、不完全性定理についての理解が深まる事はなく、おそらく読み返すこともないでしょう。

    あと、ストーリー部分では、主人公を取り巻く女子高生たちがみんな主人公を好きな設定とか、よくあるハーレムアニメみたいで、全編通してちょっと痛々しい…。
    数学のために読み通したけど、このストーリー部分が内容に深く関係してくる部分もないので、いらないんじゃないかな…。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール



「2023年 『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

結城浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ダニエル カーネ...
戸部 良一
アンディ ウィア...
マシュー・サイド
結城 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×