刺青殺人事件~新装版~ 名探偵・神津恭介 (光文社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ※この本は途中で挫折しました


    セレクションのほうでも書いたが、導入は本当に素晴らしい。
    だが会話パートが始まると途端にまだるっこしくなること。またセレクションのほうのトリックががっかりだったため、途中で切り上げた。

  • (kindleunlimited利用)
    kindleunlimitedでこういう古い(けれど良い)作品を読めるのがうれしい。ミステリーでなく「推理小説」(というか「探偵小説」かな?)を気軽に楽しめるので。
    しばらく神津恭介シリーズを読んでみよう。

  • デビュー作▲背中に蠢く大蛇の刺青。胴体のない密室殺人。謎が謎を呼ぶ事件を解決するため、怜悧にして華麗なる名探偵が立ち上がる▼「明智小五郎」「金田一耕助」と並ぶ日本三大探偵の一人「神津恭介」です。「D坂」「本陣」と初登場作は密室がお約束なのか、後発だけあり多段トリックとひねりが効いています。舞台は昭和21年の東京ですが、案外の落ち着きです。ヴァン・ダインの影響が濃厚で、覚書には意欲を感じますが、囲碁や将棋で容疑者の心理分析をする姿には大笑いです。快刀乱麻を断つ探偵も松下兄弟に苦笑い。傑作ですね(1948年)

  • 初めての高木彬光、初めての神津恭介。

    面白かった。読者への挑戦が入っているとは!
    物理トリックは、こういうのはあんまりびっくりしないというか、「へえ」って感じだけど、密室で殺人が行われたと見せかけるというのは面白かった。
    あと、殺人の順番入れ替えトリック。

    双子の姉妹が出てくるし、入れ替えトリックが鉄板だろうと思いつつ、刺青が腕まで入っている/いないの話で「じゃあ入れ替わってないのか……」と思ってしまった~。
    『刺青殺人事件』というタイトルに相応しいトリックですごく面白かった。
    分かってしまえばなんという事もないんだけど、思い込みというか……。うん。面白った。
    あと松下研三、あんた、最後の最後まで絹代と寝たこと誰にも言っとらんかったんかい!!って突っ込んでしまった。
    いやまあ言いにくいことだけどさ、第三の殺人が起きたからには洗いざらい話しなさいよあんた……と思うよね。こういう卑怯っぽいというか、ダメダメなところ、人間には誰でもあるところではあるけれども、しかしまあ!
    早川博士の事何にも云えないじゃんね~~~~~~

    松下研三が躁鬱でなんとなく胡乱なところといい、おかしな女と寝ちゃうところといい、なんとなく『姑獲鳥の夏』を連想した。
    戦後すぐの時代背景とか、京極夏彦にはこのころの本格探偵小説ルネッサンス的なものを感じるけど、特に強くにおう。気のせいかな? 

    小説全体としては、表現が何かと大げさというか、なんというか。昔ばなしっぽいというか。
    「神津の前に神津なし、神津の後に神津なし」
    とか。まあ……こういう天才探偵が受けてたんだね。
    私はどうも、ちょっと大言壮語っぽくて引いてしまうんだけど、
    でも、別の話も読んでみたいな。
    神津恭介の助手ってずっと松下研三なのかな?

  • これ大昔に読んだな。詳細は忘れたけど面白かった覚えアリ。

  • 『あんな想像力の欠如した、豚みたいな臆病者に、こんな巧妙な犯罪が実行できるもんか。』

    70年前の作品。もはや古典文学。
    まさにミステリーの原点。ややわざとらしいけど、丁寧。その分、説明的な部分が多いけれども、驚きや面白さは色褪せていない。
    70年前から、ミステリーのガジェットは変わっていないのがよく分かる。

  • うーん、普通かなーー。
    なかなか名探偵が出てこないところがびっくりした。

  • 名探偵・神津恭介初登場作。そして私は初読み。この手の初作品はアリバイや完全犯罪のトリックに重点が置かれすぎ人間関係の面白みに欠けるものが多いがこれもその一例だった。乱歩のように読者に挑戦したり、"密室殺人"を作り「出た~!」と思ったが自虐的(?)にあらゆる探偵小説作家が求めてやまない黄金郷と開き直ったり結構楽しんで書かれてある。"いちばんアリバイの完全な人間に疑いを持つ"、" アリバイで捕まる犯人じゃたかがしれている"などの発言はリアリティに欠ける。人間性や人間関係の面白さは足らなかった。

  • 逆密室ともいうべき風呂場のトリックはなかなか斬新で面白い。だけど、何もそこまで面倒な事しなくてもという気がしないでもない。作品の雰囲気を怪しいものにするために刺青をネタにしたのは効果的だが、肝心な犯罪に必然性をもたらしていないというのが正直な感想。
    作者デビュー作のせいか説明的な会話が多くて、読み辛さを感じる部分も多少あり。

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著者プロフィール

1920年9月25日、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業。48年、失業中に書いた「刺青殺人事件」が江戸川乱歩の推薦で出版され作家デビューし、「能面殺人事件」(49-50)で第3回探偵作家クラブ賞長編賞
を受賞する。79年に脳梗塞で倒れるが過酷なリハビリ生活を経て再起、「仮面よ、さらば」(88)や「神津恭介への挑戦」(91)などの長編を発表。作家生活の総決算として「最後の神津恭介」を構想していたが、執筆途中の1995年9月9日に入院先の病院で死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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