夜は一緒に散歩しよ (MF文庫ダ・ヴィンチ) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 初ホラーで若い人とかなら好きかも。
    逆村上春樹というか、不快になりそうなフレーズが散りばめられた描写が好き。

    人が首を吊る音を優しくない音と形容したり、そんな表現が素敵でした

  • 読みやすかったのだけど、面白かったかというと微妙。 途中から明らかに人が死にまくっているのに、主人公はのんびりと生活を送っていて違和感。そこでなんだか醒めてしまった。 後半は、一人の女性に焦点を当てて、そこに潜む”呪い”に迫っていく、といった感じで『CURE』を思い出さなくもないんだけど、説明しすぎて想像の余地が少なくあまり怖く感じなかった。

  • 「怖い小説」で検索して、知った一冊です。この作者の小説は初めて読みました。なんというかゾワゾワっと嫌悪感がおそってくるような恐怖ですね。主人公の奥さんが亡くなった後、小さな娘が不気味な絵を描くようになります。やがて「青い顔の女」ばかり描くようになり・・・。小さな子供がおかしな行動をとると、怖いものです。
    この小説を読んでいる間、結構悪夢を見ました(^_^;)。大変怖かったのですが、回収されない謎、スッキリしないところもあるので星4つで。

  • 生理的な嫌悪感が恐怖に繋がる。青い顔が伝播していく様は、日常に忍び寄る異世界といった感じでじわじわと追い詰められる気がして怖かった。
    解決?に向けては多少駆け足。知らない人がどんどん出てきてよく分からないところで進行する印象。

  • 子どもの描く絵の不気味さなどは端的なタイトルや描写でよく表現できていた。
    文章は平易で読みやすく、生理的な嫌悪感を刺激するのも上手い。担当の不潔な風貌など、非常にいやらしく書けていた。
    スプラッタな描写でこれでもかと畳みかけてくるより、外堀からじわじわ埋めていくようなうそ寒さを感じる。
    中盤(主人公が亡妻の部屋で例のアレを発見するまで)は怖かったのだが、それ以降のどんでん返しで少し冷めた。
    青い顔の女の正体が実は……という展開は意外性があって面白かったが、え、そっち行くの??とカテゴリをスライドできなかった。幽霊が出てくるホラー路線と思いきや超自然な方向へ滑っていくので、そこで梯子を外されると「アレッ?」となる。
    狭義のホラーにこだわらず、幽霊もクトゥルーもなんでもありな読者向け。

    担当の行方など明らかにされてない謎も多く、ラストは後味悪い。
    まあホラー小説は後味の悪さもウリなのだが、冒頭の記事を読み返すと、結局指輪は取り戻せておらず本文と矛盾が生じる。それともあの水死体は実は……と、考えれば考えるほど薄気味悪くなる。

  • 自分の周りであんなに死者や発狂する人が出て主人公は何故あんなにぎりぎりまで呑気なのか。
    あと美樹はなんで結婚したのか凄い不思議。

  • まがまがしい。妻を亡くした作家と幼い娘の二人暮らしで、娘はある時期から異常な絵を描き始めるようになり、やがて「青い顔の女」の恐怖が日常を侵食してくる。
    娘の絵や行動の、嫌悪感や不安を掻き立てるような描写が秀逸で惹きつけられた。
    怖さと不気味さに加えユーモアもあり、謎解き的要素も(とってつけた感はあるのだが)あって楽しめた。
    父親 は冷静すぎてこっちがやきもきした。もっと早く娘の状態に対応してくれよと。
    映像化にはかなり向いているのではないかな。

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著者プロフィール

黒 史郎 (くろ・しろう)

小説家として活動する傍ら、実話怪談も多く手掛ける。「実話蒐録集」シリーズ、「異界怪談」シリーズ『暗渠』『底無』『暗狩』『生闇』『闇憑』、『黒塗怪談 笑う裂傷女』『黒怪談傑作選 闇の舌』『ボギー 怪異考察士の憶測』『実話怪談 黒異譚』『川崎怪談』ほか。共著に「FKB饗宴」「怪談五色」「百物語」「怪談四十九夜」「瞬殺怪談」各シリーズ、『未成仏百物語』『黄泉つなぎ百物語』『ひどい民話を語る会』など。

「2023年 『横浜怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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