クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • この本を読んで、自己効力感、創造に対する自信(クリエイティブ・コンフィデンス)という単語を初めて知った。
    自分の力で何かをやり遂げたり変えることができるという自信のことらしい。

    無力感の反対語は「全能感」だとあるけど、合間に「自己効力感」を入れてもいいんじゃないかと思った。

    著者はスタンフォード大学のdスクールという研究所でデザイン思考を教えるいて、そのノウハウを一冊の本にしたもの。
    人間はみんなクリエイティブなのに、みんなそれを忘れている。
    クリエイティブ・コンフィデンスを高めるために、dスクールで実践しているツールなどを紹介している。

    P51「分析能力の高い人々は、何らかの問題や「朝のコーヒー体験」のような課題を提示されると、一瞬で頭を問題解決モードに切り替えてしまう傾向にある。

     ↓
    dスクールは分析的な能力ばかりを磨くうちに、ずっと閉まりっぱなしになっていた創造力の扉をいくつも開けてくれた。らしい。

    クリエイティブ思考のために
      ・アイデアの元となる種をいくつも持つこと
       環境を変える(旅、普段と違う行動と体験)
      ・言葉遣い(ポジティブなもの)
      ・行動トレーニング
       ①マインドマップ
       ②15秒のひらめき
       ③サーティサークル
       ④I Like/I Wish
       ⑤カスタマー・ジャーニー・マップ

    ①マインドマップが苦手なんだけど、それは自分で創造を殺してしまってるからなんだろうか…
    ②は朝ノートのことだけど、やっぱりみんないいって言ってるものはそうなんだなぁ。

    この本を読んで、ラノベの「魔道具師ダリヤはうつむかない」をふと思い出した。
    モノづくりにおいて、誰のための道具か念頭に置き、トライ&エラーの連続、そしてその道の人と協力してより良いものを作る。
    ダリヤの成功は人に恵まれたことや、前世の知識などももちろんあるけど、クリエイティブ・コンフィデンスがあるから周りに人があつまるんだろうなあ~
    と別作品の感想につながった。

  • IDEO創立者のデイビットとトムが示唆する、クリエイティブに思考するための指南書。

    以下メモ

    ・自己効力感を持つ人は目標を高く持ち、懸命に努力する。スタンフォード大学享受のアルバート・バンデューラ。
    ・技術/ビジネス/人間が交わるところを探す。
    ・イノベーションを起こす上で大事なのは共感。
    ・詩人で随筆家のラルフワイルドエマーソン「怖いと思うことをしなさい。さすれば恐怖は確実に去る。」

    ・仕事は「労働」「キャリア」「天職」にわけられる。
     労働:給料はもらえるがほとんど週末や趣味だけのために生きる
     キャリア:昇進や成功を目指す。より見栄えのする肩書、大きなオフィス、高い給料を得るために長時間働く。
     天職:仕事は手段ではなくて心からのやりがいを感じる
    ・毎晩就寝前に①日の感情の浮き沈みを振り返る。楽しさを基準に1〜10点で評価。
    ・考え方や行動を変えるにはまず言葉遣いを変える。

    2018年4月④

  • デザイン思考の基礎。誰でもクリエイティブなんだという自分が信じたい信念を中心に描かれているため読んでみた。じっとしていてもよいアイデアなんか浮かんでこない、頭と体を動かしながら進めていこうというメッセージに思えた。

  • 【XD推薦図書】
    デザインとは単なるテクニックではなく、前提となる心構えも重要であることがわかる本。
    自分の作り上げるものによって、世界に変化を起こすことができると信じる自己効力感の重要性に気付かされる。

  • ボリュームが多い。読むのがしんどい。
    けれど、気持ちに刺さるところも。
    序盤は(全体的に)読みにくいし(翻訳が悪いのかも)、dスクールの宣伝か、とも勘違いしてしまいそう。精神的な読み物とも受けとめられてしまいそう。自分は途中でうんざりとした気分になり、読むのを止めた。

    刺さったところは
    ・仕事人間だけじゃダメ。仕事が好きなら別だが。仕事とは別に熱中できるものを見つける努力が必要だ。1日を振り返り、夢中だったこと、熱中できたことは何だったか、日記を付けてみることも有用。これは自分が何に向いているかを知るために大事なことだ。
    ・やるか、やらないか。「やってみる」などない。今すぐ全力でやらないと目標は達成できない。情報収集に時間をかけるのでなく、今すぐやる。
    ・準備するのでなく開始する。目標実現のために今日できることは何。
    ・あなたのキャリアや地位で一番重要なのは他人が付ける価値ではない。あなた自身が自分の仕事をどう見るかだ。大事なのはあなた自身の「夢、情熱、天職」だ。
    ・自分自身の新しい気づきを得るのに難しいことは必要ない。毎日、「最高の気分だったのはいつだろう」「仕事に最もやりがいを感じたのはいつ」と自問する時間を設ける。

  • デザイン思考とはなにか。そうあるにはどうすればいいだろうか。そう組織を変えていくにはどうすればいいだろうか。
    ・・・に対する具体的な行動や考え方がたくさん。これらはデザイン思考以外にも流用できる、割と普遍的なものも。
    わくわくするような提案がたくさんあった。
    社内でやりたいなぁ。

  • バグリストなど、誰でも出来て思いつくことから始めて、アイディアを膨らませていく。

  • 自分にできる何かを加え、創造的な貢献をする。(p.116)

    共感とは、自分の先入観を疑い、自分が正しいと思うことを一旦脇にのけ、本当に正しいことを学ぶこと(p.133)

  • 読みやすくて面白い考え方だった。

  • 本書の著者、デイヴィッドとトムのケリー兄弟は、かつてアップルの初代コンピューターのマウスもデザインしたというデザイン・ファーム「IDEO」の創設者と共同経営者。
    多くの人々(特に日本人)は自分自身にクリエイティビティが備わっていないと思い込んでいるが、創造力に対する自信(Criative Confidence)を身につける(取り戻す)ことさえできれば、誰でもクリエイティブになれると言い切っている。
    大事なのは、アイデアを生み出すために行動を起こすこと、生み出したアイデアを実行に移す勇気。

    人に会い、デザイン指向で考え、プロトタイプを作って多くの人に意見を求める。
    人の助けを求めることを厭わず、新鮮な思考を保つために常に新しい情報源を探し、アイデアが生み出される場面に多く触れる。

    そう、行動することだ。
    そんなことはよく分かっている。
    が、それがなかなかできない。

    スターウォーズのヨーダの言葉が紹介されている。
    「やるかやらないかだ 。?やってみる ?などない 」

    行動や思考を変えるための簡単なテクニックやコツも紹介されている。
    印象に残ったものを列挙しておこう。

    <div style="padding-left:20px">質問に命を吹き込むための方法の一つは 、遊び心を加えるというもの 。単に「なぜこの本がそんなに好きなの?」と聞く代わりに、「この本を読むよう友だちを説得するとしたら、何て言う? 」と聞き 、質問をゲ ームに変える 。

    問題の枠組みをとらえ直すテクニック
    ・明白な解決策から離れる 。
    ・焦点や視点を変える 。
    ・真の問題を突き止める 。
    ・抵抗や心理的な否定を避ける方法を探す 。
    ・逆を考える。

    「バグ・リスト」(問題点のリスト)を作れば、創造性を活かす機会がもっと見つかるようになる 。

    すばらしいものを作りたければ 、まず作りはじめなければならない。創造プロセスの初期の段階では、完璧主義が邪魔になることもある。だから、計画段階で立ち止まってはいけない 。自分の中にいる完璧主義者に足を引っ張られてはだめだ。必要以上の計画、先延ばし、おしゃべりはみな、自分が恐れているというサイン、つまり心の準備が整っていないというサインだ。本格的に努力したり何かをほかの人に見せたりする前に、何もかも?完璧?にしたいと思っているのだ。そうなると、行動せずにもう少し様子を見ようと思うようになる 。

    みんなからの支持を得て、新しいことを始めたいなら、変革を実験として位置づけ直してみよう、ということだ。もちろん、失敗する実験もあるだろう(だからこそ「試行錯誤」というわけだ ) 。だが、実験の多くは、実験と呼ばれることで心理的なハ ードルが下がり、成功率が高まるだろう 。

    自社のイノベ ーション文化 ─ ─を向上させる 5つのコツ
    ●ユーモアのセンスを忘れない。
    ●ほかの人のエネルギーを活用する。
    ●上下関係をなるべくなくす。
    ●チームの仲間意識や信頼を重視する。
    ●評価を(少なくとも一時的に)後回しにする。

    ネガティブな会話パターンに代わる表現として、「どうすれば 〜できるだろうか?」(How might we . . . 、直訳すると「私たちはどのように〜しうるだろうか? )という言葉を使ってみる。

    思いつくアイデアの関係性を線で結ぶ「マインドマップ」を描いてみる。
    </div>

    ピカピカにクリエイティブなアイデアがいきなり浮かんでくるような神業があるわけではない。
    とにかく、考え、行動すること。
    それを繰り返していくうちに少しずつ自信が生まれ、それがまた前に進む原動力となる。
    そのうちに(それをやらない)他人との差ができていく。
    そういうことなのでしょう。

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著者プロフィール

世界的なイノベーションとデザインのコンサルティング会社である「IDEO」の創設者。アップルの初代マウスをはじめ、数々のヒット商品を生み出し、人間中心のデザイン手法やイノベーション文化を組織に広める後押しを行う。スタンフォード大学教授で、「デザイン思考」の実践を学ぶスタンフォード大学内のプログラム「dスクール」を創設。誰もが内に秘めている潜在的な創造力を開花させる手助けをライフワークとしている。こうしたデザイン分野での教育の貢献によって、サー・ミシャ・ブラック賞など多くの賞を受賞している。

「2014年 『クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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