- Amazon.co.jp ・電子書籍 (345ページ)
感想・レビュー・書評
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- 紹介される事例はどれも面白いのだが、白眉はサルの売春である。
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- でも本当は、あの本にはちゃんと一貫したテーマがあったのだ。そりゃいつもいつもはっきり見えているわけじゃなかった。ぼくたち自身にとってさえそうだった。どうしてもって言うなら、テーマは 7 文字に煎じ詰めることができる: 人は誘因で動く。もっと長くていいならこんな感じ: 人はインセンティヴ( 誘因) に反応する。 ただし、 思ったとおりの反応ではなかったり、 一目でわかるような反応ではなかったりもする。 だから、 意図せざる結果の法則は宇宙で一番強力な法則の一つである。 学校の先生にも不動産屋さんにもクラックの売人にも、 それに妊娠中のお母さん 、相撲の力士、 ベイグル屋さん、 ク・クラックス・クランにだって、 この法則は当てはまる。
- ジョン・リストの調査が何事かを証明しているとしたら、「にんげんって生まれつき思いやりがあるものなの?」みたいなのは間違った質問だってことだ。にんげんは「よく」もなければ「わるく」もない。にんげんはにんげんで、にんげんってのはインセンティヴに反応する。にんげんはほとんどいつだって、適当なハンドルさえ見つければ──いいほうにもわるいほうにも──操作できる。
- だから、人間と、ああいう脳みそが小さくて食うかヤるかばっかりのサルは、あいかわらずそっくりだ。
- チェンが見たのは思いやりでもなんでもなかった。彼が見たのは、おそらく科学史上初めて観測された、サルの売春だった。 そしてそれから、サルたちがお金のなんたるかを本当にわかっていた証拠がもう一つ現れた。セックスが終わるやいなや──ほんの 8 秒ほどで終わった。だってほら、サルだもん──コインを受け取ったメスのサルは、すぐさまそれをチェンのところへ持ってきてぶどうを買った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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