Catcher In The Spy(初回限定盤2CD)

アーティスト : UNISON SQUARE GARDEN 

• トイズファクトリー (2014年8月26日発売)

感想・レビュー・書評

[あおいさんの感想 · 2014年10月19日]

「事件ならとっくに起きてる」

期待をはるかに上回る最高の1枚が届きました。ユニゾンは本当に裏切らない。
「そうだよ、こういうのが聴きたかったの！」と思わずにやにやしてしまいます。前作「CIDER ROAD」もとっても素敵でリリースから1年以上今もお気に入りでずっと聴いているけれど、それとは真逆の雰囲気を持ったこの1枚も素晴らしい。ロックでトゲトゲしつつポップさも忘れない遊び心、これぞユニゾン。
こんなすごいアルバムに全12曲ボリューム満点の「桜のまえ」ツアーライブ音源が付いていて、どんだけ太っ腹なの田淵さん!!!!て感じです。ライブDVDを観ながら「いつでもどこでもライブの雰囲気が楽しめるユニゾンのライブ盤出たら絶対買うわ」と思っていたものが特典で付いてきてしまうなんて！初回盤を選ばない理由がありません。

息つく暇もなく駆け抜ける序盤、優しい曲ゴリゴリな曲愉快な曲カオスな曲得意技連発多彩な中盤、今までになかった？ラテンな踊れる雰囲気の曲から華麗な着地を決める終盤、まるで小さなワンマンライブ。
既存曲だと、「over driver」や「ピストルギャラクシー」あたりならこのアルバム入っていても違和感ない感じ。なかなか癖のある曲が多いんじゃないかと思うのだけど、はじっこから順番に聴いていくと、すごく、欲しいところでシングル曲が入ってくるんです。斎藤さんがどこかで「シングル曲が効いているアルバム」みたいな話をしていたけど、本当にその通り。カオティックながら洗練され尽くしたアルバムだと思います。流石。

どの曲も素晴らしくて大好きなんだが、一番驚いたのは「蒙昧termination」。いろんな意味ですごい曲過ぎて開いた口が塞がらなかった。その次は「instant EGOIST」。まさかのあの曲。
特典のライブ盤では、「セク×カラ×シソンズール」の「辛い生活にもサヨナラだし」の言い方が大好き。「きみのもとへ」のアレンジたっぷりの間奏が最高。ドラムソロからのセッションも素晴らしいなぁ。そして「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」をチラ見せしてくるところがニクい。楽しみにしていたが何故今回アルバム入らなかったのか。

大好きな音と言葉がいっぱい詰まっていて幸せです。