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感想・レビュー・書評
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- オレンジの方は全起業家が読んで損のない納得の内容だったが、赤のこっちは非ファイナンス系の人間位は専門的過ぎるし、おそらくVCやCFOにとっては初歩過ぎる?となんとなく中途半端なのでは、感じてしまった。(自分は前者でほぼ読み飛ばした)オレンジと同シリーズなこともあって変な期待値があったのかも。
- 優先株については、起業家目線ではバリュエーションを正当化できる、というくらいの理解しかなかったが、VCからしてもダウンサイドのリスクを抑えることでもっと積極的に投資できる、というwin-winなスキームだったことは初めて知った。面白い。
- Convertible noteについてはJ-KISSともまた違う、日本でうまいこと使う為の独自のスキームを紹介している。ただどこまで普及してるのかが謎な為、使う人はあまりいないのかも、と思ってしまった。(そう言う意味ではJ-KISSは普及活動に力を入れてるだけ安心感がある。)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前著、起業のファイナンスの続編。初級者向けではない実践編なので、ファイナンスそこまで詳しくないという方は先に前著を読むことをオススメする。
優先株式活用についてのより実践的なアドバイスや、それ以外のテクニックも含めた内容。
いよいよ資金調達が視野に入ってきた経営者や実務担当者等が読まれるのではないでしょうか(私は違います)
日本国内でもっと大規模投資が盛んになる上では本著に書かれている様々な制度やテクニックの活用が必要不可欠、その普及を願って書かれた一冊。
■読書メモ
・優先株式は投資額の増大にも必要、リスクの高いベンチャーに対しても思い切ったvaluationを付与でき、創業者の希薄化も防ぐことができる。
・ただし活用のためには運用の煩雑化は避けられない。後々上場時の問題を引き起こす場合もあるため専門家のサポートは必須
・残余財産分配権は主にM&Aの時点を想定、会社精算時にはほとんどあとに何も残らない
・優先株式を発行する際の詳細条項は創業者の人生を左右するものばかりであるため仔細な確認が必須
・convertible noteという転換社債に似た制度も存在。転換社債よりもより会社側に有利な条件を備える。
・普通株式に特定の契約条件を付与することで活用されるみなし優先株式方式も存在。運用がシンプルでありながらフレキシビリティを持てる。
・期待値で考えよう!