システム統合の「正攻法」(日経BP Next ICT選書) [Kindle]

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  • 三菱東京銀行とUFJ銀行の統合プロジェクトDay2に
    おける取り組みについて書いている本。

    システム統合の「正攻法」というタイトルから、
    てっきり統合にあたってのポイントや課題に対して、
    どういった取り組みを行ってきたのか?
    という観点で書かれているのかなと期待したが、
    残念ながらそういった内容ではなく、
    超大規模マルチベンダー開発において、
    どういった取り組みをしてきたか?について
    書かれていたのは非常に残念。

    読んでいて分かったことは、
    超大規模であったとしても、
     「準備」「工程の前倒し」「コミュニケ」
     「リスクマネジメント」「モチベーション」
    は大事だということで、中でも特に大事なのは、
    リスクマネジメントだったんだろうなあと思った。

    ただ、具体的に何をやってきたかまでは触れておらず、
    表面的な内容で終わってしまっているので、
    超大規模ならでは感は無かったかなと思います。

    【勉強になったこと】
    ・Day2における具体的な取り組み
     ①安全・確実なシステム移行
     ②安定的なシステム・事務インフラの提供
     ③システム・事務コストの削減および収益力の強化
     ④商品・サービスの一本化による利便性の向上

    ・システム統合の大方針:
     旧東京三菱銀行のシステムを存続システムとし、
     そこに旧UFJ銀行のシステムの一部機能を追加する

    ・銀行の統合では、一旦双方の勘定系をハブシステム
     でつないで並存させ、それ以外の部分を統合、
     最後に勘定系を一本化するような段階的な統合作業を
     行うことが一般的。

    ・保守も考慮し、アプリ基盤レビューのような、
     共通フレームワークに準拠しているかのレビューも
     挟むことで、品質のばらつきを防いだ。

    ・店舗側のシステム移行は、
     統合元システムから移行することで、
     移行作業における問題点を洗い出し、
     移行手順の改善を加えたうえで、
     統合される側のシステムの移行を行った。
     かつ、後者は段階的に行うことで、
     統合される側特有の問題点を洗い出すことに
     注意することで、移行作業を遅滞なく行えた。

    ・品質改善の観点で考慮してこととしては、
     オープンアプローチを徹底したこと。
     これは、中核を担うIBM社の成果物標準サンプルを
     提供して展開することで、銀行としての品質を
     均一化していくという取り組み。

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