街場の大学論 ウチダ式教育再生 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 大学は社会に出してはいけない異能の人たちを囲っておく場であるというのが僕の大学イメージなのだが,著者の主張はそれに近いものがある。一部のマッドサイエンティスト(オーバーアチーブメントされた人)が成果を出せば,その他大勢は無駄飯喰らいでも良いのだ。そういう余裕がもうこの国にはない。
    ミッション=建学の精神こそが核であり,それなりに大規模化しながらそれを忘れない専修大学は頑張っていると思った。まさに,「学校をつくろう」で作られた大学であることを常に意識しているから。そう遠くない将来総長が亡くなってもその学風が維持されるのかはやや不安ではあるが。

  • 大学が街にあることで、その地域の文化水準を向上させる効果が期待できるという考えに賛同する。

    その点においては、高校や中学校では担いきれない社会への貢献が大学にはある。だからこそ、義務教育・高等教育の延長線上だけで考えるのではなく、独立した存在としてある種の治外法権も認めてよいのではないか。つまるところ、社会と非社会の分水嶺として機能する場としての大学が大事なのではないか。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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