ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則 [Kindle]

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  • ザックリまとめると、
    「ビジョナリー・カンパニーになるには、基本理念(絶対に曲げられない強く普遍的なもの)を持ち、それを継続するための組織・仕組みを作る。」
    ということ。

    ====
    <ビジョナリー・カンパニーとは>
    - 業界で卓越した企業である。
    - 見識のある経営者や企業幹部の間で、広く尊敬されている。
    - わたしたちが暮らす社会に、消えることのない足跡を残している。
    - 最高経営責任者(CEO)が世代交代している。
    - 当初の主力商品(またはサービス)のライフ・サイクルを超えて繁栄している。
    - 1950年以前に設立されている。

    <ビジョナリー・カンパニーになるべく4つの概念>
    1. 時を告げる預言者になるな。時計をつくる設計者になれ。
    2. 「ANDの才能」を重視しよう。
    3. 基本理念を維持し、進歩を促す。
    4. 一貫性を追求しよう。

    1. 時を告げる預言者になるな。時計をつくる設計者になれ。
    - 太陽や星を見て正確な日時を告げる驚くべき才能の持ち主よりも、自分がこの世を去ったのちも永遠に時を告げる時計をつくる人になる。
    →組織を設計する、環境をつくる、仕組みをつくる。

    2. 「ANDの才能」を重視しよう。
    - AかBのどちらかではなく、AとBの両方を同時に追求できる。

    3. 基本理念を維持し、進歩を促す。
    - 文書化されている、且つ、企業の動きをきめるものとして大きな力を持っている。
    - どこまで貫き通しているかの方が、内容よりも重要。
    - 後継者の育成により、基本理念を維持する。
    - 基本理念以外は何でも変えていい。
    - 基本理念は見つけ出すもの。(屁理屈でつくりあげることはできない)
    - 理念と利益を同時に追求する。

    4. 一貫性を追求しよう。
    - 企業の動きすべて(戦略、戦術、組織体系、構造、報奨制度、オフィス・レイアウト、職務計画など)に一貫性を持たせようと努力している。

  • こうしたら良いという教則本の類ではなく、働く・会社・組織という側面から一読すること自体に価値のある名著であると思う。

  • ビジョナリー・カンパニーはビジョンを掲げれば高い成果を生み出すという誤解を生み出してしまった。詳しくはブルーオーシャン戦略だったりを読むとわかるのだが単に市場環境に恵まれていた企業をビジョンによる成功という結論にしてしまったのは誤りの可能性が高い。

  • 大著であるが、読みやすかった。自分がビジョナリー・カンパニーの従業員になりたいか?という意識をもって読んでみた。

    結果、これらの会社で働いたら、寿命が縮まりそうだと思った。これも相性というか、ハマればとことんハマれる宗教のようなものだろう。

    考察は実効的で、ツールをこね回して抽象的な議論に終始することはない。経営学は実学であることを再認識した。俺のような一般人でも楽しめた。

    ところで、このシリーズ文庫で出してくれんかね?

  • ■評価■
    ★★★✬☆

    ■■概要・感想■■
    ◯50年以上の間で卓越した成果を上げている企業について分析した本。
    ○業界は違うし異なる理念もあるが、共通する部分について、実例を通して説明している。
    ○具体的に共通する部分はないが、「掲げた理念を貫いているのは共通する」というのが印象的だった。

  • 上司に薦めていただき読了。印象的だったのは、「時を告げるのではなく、時計を作る」という記載。今、自社は創業者である社長がビジョンを体現しているような形になっているが、会社で働く1人1人まで基本理念が浸透しているかといわれれば、そこが一貫していないところもありそうだと思った。改めて会社全体の理念と自分のチームで立てていた目標が上手く噛み合っているかを考えてみたい。

  • 基本的価値観。基本理念。

    『何より大切にしているものは何なのか?』

  • 創刊30周年特別号

  • ビジョナリーとは、ビジョンを持っている、未来志向、先見的といった意味がこめられているということだ。本書でビジョナリー・カンパニーとして挙げられているのはソニー、3M、P&G、IBM、ディズニーなど。その起業から大きく展開した時代、危機の時代等を経て、それでも勢いをもって歴史を続けて言う企業の事例がたくさんあげられている。ORではなく、ANDつまり、あれかこれかという選択ではなく、いかにして難しい問題を両立させて先に進むか、などビジョナリーなカンパニーに勤めてはいなくとも、考える材料や参考になるエピソードがたくさんあった。

     たとえば企業を継続していくうえでの後継者の問題。自分がいなくても会社は続く、とはよくいわれることだけど、でも明確なビジョンを継続させてくれる後継者がいなかったら、あっという間に企業が衰退するということを事例をもとに説いてくれる。怖い話だなぁと思った。

     ビジョナリーカンパニーに勤めたいか、自分の会社をビジョナリーな会社にしたいかと問われれば、正直ちょっと考え込むところ。
    「安心感は、ビジョナリー・カンパニーにとっての目標ではない。それどころか、ビジョナリー・カンパニーは不安感をつくり出し(言い換えれば、自己満足に陥らないようにし)、それによって外部の世界に強いられる前に変化し、改善するよう促す強力な仕組みを設けている。」
    というあたりはまだ、そういう面もあるだろうと首肯できるが、カルト的色彩を帯びる面もあるといわれるあたりは、ちょっと怖いとも思う。

    本書は経営者が影響を受けた本として、よくあげるタイトルだ。ようやく読むことができた。なるほどと思うと同時に、現段階でシリーズが継続されていることを知っている。そして本書であげられているビジョナリーカンパニーが、その後、ビジョンを失い衰退していくという話もあるときく。3巻とかね。ぞういう本も含めて、いずれ読んでいかないといけないだろうな。

  • ◆永続する企業の条件として、

    有能な経営者を社外から招へいするのではなく、早くから優秀な社内人材を時代経営者として育成する。

    企業が奉仕する優先順位として1に顧客、2に社員、3に地域社会、最後にようやく株主という順に考える。

    などという経営者に向けたメッセージが多いのだが、本書の主となるテーマ、

    ////////////////////////////////////////////////////////

    ① 時を告げるのではなく、時計を作る(時を告げる仕組みをつくる)

    ② 基本理念を維持し、進歩を促す仕組みを作る

    ③ or(二者択一)ではなくand(両方)を生かすように考える

    ④ 一貫性を追求する

    ///////////////////////////////////////////////////////



    というメッセージは、部門長、マネジャー、リーダーにも十分使えるものであろう。

    特に組織運営の考え方として,





    ① は「基本理念を信じる者」を組織に集め、その中から「基本理念に忠実な者だけを経営幹部にする。

    ② は社運を賭けた大胆な目標(BHAG)に挑戦し、沢山の試行を行い、上手くいったものを残す。そして、絶え間ない改善に取り組む。



    というもの。


    なかなか出だしが固い本で、何度もトライしては挫折していた。何せ回りくどい。(笑



    2020年の10月に、たまたま少々我慢をすること出来て読み進めることが出来た。

    そして、今日再読を終えた。

    途中から極めて具体的な事例などが出て来て、ページが止まらなくなる。



    もっともっと早くに完読することが出来ていたら、多分私の部門運営は、全く異なったものになっていたことだろう。

    もっともっと早くに完読することが出来ていたら、多分若い連中や管理職のマネジャー達に、理念を持って事をなすことの重要さを伝えてあげられただろう・・・



    役職がついたら、肩書に長がついたらおすすめしたい一冊。


    http://www.yo4.jp/nikki/2021/08/20-1.html

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