白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。人々への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方。匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。傑作長編ミステリー。

    とてもユニークだと思いました。美人OLを殺したのは誰か?まるで記者が関係者にインタビューした音声を書き起こしたかのように物語は進みます。関係者の思い込みや妬み恨み、記者は記事を面白おかしく書き立てる。とにかく雑音が多いです。だからキャラへの感情移入ができません。それが作者の狙いなのかな?ほとんどが口語調なので抵抗ある人は注意です。書き込みを読んでいたら勝手に終わってた、ワイドショーをみてるだけ。そんな感じの本でした。

  • 殺人事件関係者の雑誌インタビュー形式で物語が進行していく
    同僚、同級生、地元住民、当事者

    登場人物が黒すぎるというか、下衆すぎるというか・・・
    読んでいて不快感が募っていき、章が変われば新たな展開になるかと期待して読み進めても最後まで不快感がぬぐえませんでした

    各人の「悪い意味での主観」を延々と聞かされてるだけという印象しか残らなかった

    途中途中に巻末にある関連資料へのページ数が書いてあったのですが、それは読まずに本編を全て読んでしまいました
    最後に関連資料を斜め読みして結構な充実ぶりだったのを知り、
    途中でそれぞれの関連資料を読んでいたら少しは違った印象になったのかも。

  • 難しかった。ラストがスッキリしなかった。

  • 構成が面白く、すべて事件の関係者が記者の取材に答える形で進行する。
    末尾に事件の関連資料が複数掲載されており、取材内容や関連情報を保管する。

    内容自体は、会社内で起こる女性同士の問題がメイン。
    これは男性より女性が読んだ方が共感できる部分が多いのか?
    あまりその部分はよくある事として見ていたが、そんな些細なことから事件に発展。

    最後に予想外のことが起きるわけではないのが、後味が悪い。
    小説としての書き方が斬新でした。

    2020.4.9

  • 独白や証言だけで物語が進んでいくという手法はありだとは思うけれど、ミステリーとしてのレベルは今一つのように思えた。意外性は殆どないし、プロットの妙のようなものもなかった。

  • フリーライターによる殺人事件に関するインタビューとまとめた形式。少しずつ人物像が明らかになっていくが、最終的に本人の手記により、一気に解明。もう少しスムースにそこにたどりつくような流れでもよかった気がする。

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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