8bit年代記 [Kindle]

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  • 2014年9月20日発売
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感想・レビュー・書評

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  •  押切蓮介『ハイスコアガール』が1980年代末から90年代のゲーム界隈の「空気」を再現していたが、本書はその前時代、1970年代末から80年代前半、インベーダーゲームからファミコン全盛期までのゲーム文化の流れを著者の自伝的描写と織り交ぜて描いている。バブル以前の地方都市の「子ども文化」や、アニメブーム末期の「おたく」世界の周辺事情を垣間見る資料価値がある。中途半端な青春漫画風の方向性が失敗した「打ち切りエンド」になっているが、しっかりした編集者が付けばリメイク可能な題材だと思われ、埋もれたままなのは惜しい。

  • これもまたセール中で購入。セール品ばっかりだな(笑)Kindleはしょっちゅうセールやってるから、ついいろいろ買ってしまう。

    著者は僕よりも1回りくらい年嵩。年代的にはズレているので、氏が感じている感覚やその時代感は、僕は共有できていない。小学校2年の時にはファミコンがあったし。

    ただ、無駄にゲームに熱中する感覚、友達との(玉石混交な)情報交換、(犯罪レベルの)イタズラ、同じような空気を僕も吸っていたのは間違いない。その頃のことを思い出しながら読んだ。

    今考えると、すごく無駄な時間を費やしていたなぁ、と思うし、お小遣いやお年玉を全額突っ込んで、という件では「あー、僕はカードダスだったなぁ」など思い出していた。

    無駄な時間、無駄な金。しかしそれらは無意味だったわけではないと思ってるし、あんな時間を経験出来たことは、ゲームが進化していく過程を見られた僕らの特権でもあっただろうと思っている。

    その気持ちを見事に描いてくれている。マイコン世代でもないし、ゲームデザイナーやプログラマーを目指したわけでもない。でも同じような時間を同じような空間で同じような感覚を持って過ごした、それが表現されていることを懐かしく思ったし、嬉しくもなった。

    個人的にはゲームに嵌った男性限定の本、しかも現在アラフォー以降の男性限定の本だと思う。それだけニッチなエリアをターゲットにする本だが、似たような感覚は共有できる、とても良い一冊だと思う。

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