- Amazon.co.jp ・電子書籍 (191ページ)
感想・レビュー・書評
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Eine kleine Nachtmusik。セレナーデ。小夜曲。恋愛に関係した短編が集まり、それぞれ少しずつ関係し、全体でつながりが出てくる。
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読みやすかったけど、「え、もう終わり?」って少し物足りなく感じた。
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歌手の斉藤和義さんのファンである井坂さんが、曲の作詞を依頼された際に、詞は書けないけど小説ならということでコラボレーションした作品。
本人もあとがきで書いている通り、普段の井坂作品に登場するような強盗や殺人、超能力者の類は出てこない。
「恋愛もの」と呼ばれるジャンルにはあまり興味がないと語る井坂さんが「出会い」について書いた貴重な一冊。
他の井坂作品にはない新鮮さはあったが、どこか普段の切れがないように感じ、少し以外に感じた。 -
全然違った話かと思いきや、最後は時代の違いできれいに一本につながるというタイプ。登場人物多めでいまいち全体像をつかみきれなかった。。
それぞれの内容はまずまず面白かったかな。一応理解できる範囲内であったし。 -
kindleのプライム会員サービスで、無料だと勘違いして購入してしまった。でも楽しくて面白い本だった。深刻なところはほとんどないが、みんなが悩みながら、それぞれに前向きに生きているのがいい。複数の男女の恋愛の人物が関連し合い、さらに時代が前後に飛んだりして、途中で話が分からなくなったりもした。所々のユーモアには、思わず笑いが出た。
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伊坂幸太郎と斉藤和義。お互い40代で、別ジャンルで活躍している二人の共作。 って、なんか、良いですよね。
伊坂幸太郎さんと斉藤和義さんがお互いにファンで、
斉藤和義さんのオファーで伊坂幸太郎さんが書き下ろした。
ときいて興味が湧きました。
伊坂幸太郎さんの作品は初めてなのですが、短編集ということもありすんなり読めました。
私的に、とくにここ!これだ!というのは無いのですが、
その分斉藤和義さんの曲をきいて、多角的に、雰囲気を感じる本なのだな、と。
どの短編にも繋がるところがあり、
「あ!これは前の短編の@@だ、、」というようなアハ体験ができたのは楽しめました。
あと
短編集のどのお話より、40代の別ジャンルで活躍しているお二人がお互いファンで、作った。
という事実が一番、ぐっとくるというか、、いいですよね -
短編集だと思って読んでいたら、主人公達に関わりがあって、その関わりを探すのにすごく苦労しながら読みました。笑
でも、その人間関係が鮮やかに描かれていてとても楽しかったかったです。
恋愛の話が多いのですが、私は最後にラウンドボーイが小野さんに話しかける?ところが一番好きでした。 -
図書館の本を読み始め、中程からキンドルに切り替えた。アマゾンPrimeで無料だったからね。いつものように軽快で読みやすい伊坂作品。キンドルで多くの人が何気ない、でもちょっと気の利いた台詞に線を引いていたのが印象的。さ~っと読み流している自身の読書スタイルを反省しなきゃと思いました。作品はもちろん面白かったです。
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偶然の出会いをきっかけに生まれていく人生や恋物語を、群像劇らしく描いた作品。
あの人とこの人が、実はある時間軸では繋がっていた・関わりがあった、という、群像劇にはよくある手法で、分かりやすいからこそ読みやすい良い作品だった。 -
それぞれが独立した短編集でありながら、続けて読んでいくと登場人物たちはどこかでつながっている。そして年月を経て、登場人物たちがまた違った人間関係を形成していたり、どこかでつながっていたり・・・。人間関係に目を向けていると、ストーリーが頭に入ってこなくなってしまったりした。しかしそれぞれの物語は日常を描きながら暖かさを感じさせるものであり、終盤に向かって大きな「渦」のようなものに全体が集約していくようなイメージを受ける。ほわりとした感動を得られる作品だ。
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久々の伊坂作品だったが、やっぱりうまいなあと思った。ただ物語が時系列ではなく入れ子になっているので何度もページを戻って確認しないとストーリーがこんがらがりそうになった。
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仕事のデータの一部を消滅させてしまった罰として、街頭アンケートを取ることになった佐藤はそこで、就職活動中と思える同世代の女性と言葉を交わす。
友人の織田夫妻の元を訪れた彼が二人にその時の話をすると、妻の由美が「それはさ、出会いじゃないの」と言い出す。
そして。もう会うこともないと思ってた彼女と再会し......。(表題作「アイネクライネナハムトジーク」より)
2015年5月23日読了。
伊坂幸太郎氏には珍しい恋愛もの。ミュージシャンの斉藤和義氏からの依頼を受けて書いてみたという『アイネクライネナハトムジーク』を軸に、いくつかの物語に発展させた連作短編集のような作りになっています。
でも、そこはさすが、というべきか。単純な恋愛小説集にとどまらない様々な仕掛けがあって、その点でも楽しめました。 -
雰囲気はいいけど、尻すぼみでつまらなくなった。
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作品の良し悪しが極端なのが伊坂幸太郎の特徴。これは珍しく「中庸」かな。得意の連作短編集なんですが、6編の登場人物が時空を超えてつながりまくります。人間相関図でも書かないととても理解できない複雑さですが、別にこの相関がわかんなくても何の問題もないってのがまた伊坂っぽくていいです。ようするに書いてる本人が楽しんでるだけw。最後の1ページに来てまでも新たなつながりを見せようとするサービス精神には脱帽です。
ま、6編全体の縦糸は日本初のボクシングヘビー級チャンピオンってことになってますけど。特にこの人じゃなくてもいいわけだし。よくわかったようなわかんないような、ホワーンとした読後感の残る短編集でしたね。