自分を許す心理学――疲れない生き方の処方箋 (知的生きかた文庫) [Kindle]

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  • 完璧主義であるほど自分を許せない。人間なら必ずある欠点や失敗を、自分のことだと許せなくなる。これは自分で自分を人間扱いしていない。
    実際は完璧でない自分がその人らしさで、他人からも愛される。
    常に自分を許してあげて良い。励まし、勇気づけ、褒め続けること。

  • 自分を許せない人のなんと多いことか。著者は本著の終わりにそう述べる。そう、現代社会において、多かれ少なかれ自己無価値観に悩まされている人が大勢いる。自分に価値が見いだせない。ありていに言えば自分が嫌いだ。だから他者に、強者に依存する。支配従属関係から逃れられない。本心ではその支配者を憎んでいる。しかし、その憎しみを意識化してしまえば、もはや依存できなくなる。だから憎悪は無意識化に抑圧される。憎しみは自分自身に向かう。自分が嫌いになる。軽蔑する。同時に相手を憎み、軽蔑する。本当の人間関係が取り結べない。
    自分の憎しみを抑圧し、自分自身を責めるものは、自分がこの人生で何を成し遂げたいのか、わからない。自分が何をやりたいかをわからない人生ほど生きにくいものはない、と著者は述べる。その通りだと思う。
    自分を許し、自分を受け入れ、自分の本心に気付くこと。その一助となるきっかけを、本著作は繰り返し繰り返し、折り重ねるようにして述べてくれている。

  • 生き辛さを感じるとき、何が影響しているのか。抑圧や葛藤など、心の動きを意識するのにちょうどよい本。最近でこそ、誰が悪いかなんてことを考えるよりも、どう解決するかについて考えるほうが建設的と割り切って、自分も他人も責めない姿勢を心掛けている。しかし、疲れて思考停止し始めれば難しい場合も多々ある。じゃあ、疲れないためにはどうすりゃいいのさと思うが、具体的な対処法については別の本で補う必要がある。

  • 良くも悪くも傷口を抉ってくる本。調子悪い時に読むと引き摺られるので注意。

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科を修了。元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員。現在、早稲田大学名誉教授。
主な著書に、『自分の心に気づく言葉』『心を安定させる言葉』(以上、PHPエディターズ・グループ)、『心の休ませ方』『自分のうけいれ方』『不安のしずめ方』『自分に気づく心理学』『やさしい人』『絶望から抜け出す心理学』(以上、PHP研究所)、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』(三笠書房)、『心と体をすり減らさないためのストレス・マネジメント』(大和書房)などがある。

「2023年 『ブレない心のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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