パチンコ依存症から立ち直る本: 債務整理、親から勘当、どうしようもない依存者がパチンコを打たなくなった方法 [Kindle]
- 2014年10月21日発売
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (90ページ)
感想・レビュー・書評
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日本のギャンブルの王様であるパチンコは、
未だに数十兆円の巨大産業です。
「どうしたら、楽しんでもらえるか」という娯楽産業としての理念の追求なら良いですが、
実際は「どれだけ、客を中毒にさせるか、トータルで負け続けてもらうか」になっています。
パチンコ依存症によって、破産するまでに至った人は、
利用者数からすれば、非常に低いですが、
この本のように当事者の実体験を聞くと、
本当に、この娯楽は必要なんだろうか?と思ってしまいます。
少なくない娯楽産業は、現在、人間の認知活動を熟知して、
ゲームを作っています。つまり、機械やシステムを使って、
いかに、脳の機能をコントロールするか?
このノウハウを知っています。
具体的には、パチンコを強烈に「したい」と思わせるような仕掛け、
ちりばめています。その一つが「ニアミス」です。
もう少しで大当たりするという演出をトコトンまで追求しています。
実際は、大当たりは管理をされているのが、ほとんどで、
自分の意志と技術で大当たりを引くことはありません。
しかし、さまざまな演出で自分が主体的に動くことで、大当たりを引いたという、
臨場感を脳に植えつけます。
この時、脳は快楽物質であるドーパミンを発生させ、抑制物質である
ベータエンドルフィンを欠乏させます。これが悪魔の循環サイクルで、
パチンコやその他のギャンブルにハマる構造です。
筆者は、この著作で、パチンコ依存症を抜け出すカギとして、
認知療法を紹介しています。
認知療法とは、自分が「したい」という動機に「反論」を加えて、
以前の認知が間違っていると、自分に認識させる治療方法です。
この治療方法は、麻薬患者にも使用されます。
何が言いたいかという、パチンコの中毒症状は、それだけ、
依存性が高いということです。
このように考えると、今の世の中、依存症を引き起こすモノで溢れています。
ネット・スマホゲーム、ポルノ、チャットなど、ネットに繋げば、
簡単に快楽を得ることができます。これほど、簡単に個人が、快楽を得られる時代になっています。
問題は、その快楽に依存し、脳の機能がおかしくなるということです。
そして、日常生活にも深刻な影響を及ぼします。
いずれ、奴隷状態になります。
つまり、ネット、ゲーム、ポルノ、チャット、そしてパチンコをするために自分が生きてる状態のことです。
そうならないためにも、それらは、全て=くだらないものと思いこみましょう。
それらをやって、自分の人生が楽しくなるとか、豊かになることは絶対にありません。
そして、それらくだらないことを毎日30分だけやっても、
1年で182時間になります。
1日の活動時間を15時間として12日分です。
くだらないこと1時間やる→24日消費
くだらないこと2時間やる→48日消費
くだらないこと3時間やる→72日消費
人生で最も貴重なモノは、時間です。
なので、くだらないことは、しない。詳細をみるコメント0件をすべて表示