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感想・レビュー・書評
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後半に至って、日本におけるクラシック音楽界の状況について悲観的な文章があった。
日本人が義務教育で受ける音楽の知識は音符の長さがどうだとか偉大な作曲家に関する知識だったりするわけだが、果たしてその知識は音楽鑑賞においてどれだけ有効なのだろうか。
まず知識ありきで詰め込もうとするから音楽を学問として受け止め、暗記科目特有の「楽しくない」イメージを早々に与えてしまっていないか。
それよりも、クラシック音楽の聴き方のポイントを理解できるような教育の方がよっぽど長く音楽を楽しめるようになるのではないか。
音符の教育やら作曲家の知識は、その道に進む人であれば自ずと身につけるものであり、そうでない人にとっては「なぜこんなことを覚えなければいけないのか」という音楽とは全く関係ない印象ばかり植え付けてしまう気がする。
そうではなく、音楽そのものの魅力を受け止める(できれば言語化して発信できる)技術を身につけることで、一人でも多くの人が長く音楽に対して興味関心を持てるような状況にする。こういった状況が音楽家を育てるし、音楽業界に対する理解も進むのではないだろうか。
ウィーンやボストンなど音楽の有名な街は日常に当たり前にクラシック音楽があるんだろうなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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