- Amazon.co.jp ・電子書籍 (184ページ)
感想・レビュー・書評
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2021年12月23日 読了
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その後の三秋縋作品からすると、物語の謎や構成が雑なんだけど、しかし書きたいモノへの熱量みたいなものがピュアに感じられて、幸福な作品だった。
こんな洒落たことばっか考えてる人間がいるのか?いたとしても自分とは世界が違いすぎて関係ないな?などと卑屈なことを考えてしまって主人公の境遇に共感も同情もできなかった(別に感情移入を目的とする作品ではないと読み終えたら気づいた)。
しかし読み進めると、過去に縋りついて自ら望んで不幸へと歩き続ける主人公の姿から目が離せなくなっていた。ダメ人間だからダメ人間に共鳴したのかもしれない。
そしてラストのあの美しい風景。人を祝福することはとても難しくてとても尊いのだ。
洒落たやつが洒落たセリフで恋愛を成立させても「けっ」としか思わないのだけど、それでも、そんなことばかり考えて感情移入できなかった読者の私としても、二人の未来に幸いがありますように祈りたくなってしまった。 -
主人公の台詞回しが好きになれないというかくどい。あと省いてもいいかなってエピソードがあってもう少しコンパクトに出来るような気がした。
どん底の状態でも立ち直れるよって話なんだろうが、それは恋人が戻ってきたからじゃないかなあって。 -
2014/12